「Instructional-Design Theories and Models」で作成したe-learning教材を、教育工学的なゲーミング教材設計手法に基づき、学校現場で実践的に活用できるICTを用いたゲーミング教材に効率的に改良する演習を行う。システム開発プラットフォームとしては、引き続きIAGシステムを利用する。
以上の過程を通じて、教育実践研究用のゲーミング教材開発に必要な教材開発モデルと,その中で用いる教材分析や学習者分析、対話制御、ログ収集とフィードバックの方法などを修得することを目的とする。
1) ゲームの教育利用やゲーミング教材についての正しい認識と理解、倫理的課題を含めた問題点を理解する。
2) シミュレーション&ゲーミングや経験学習等に関わる重要語句を覚え、それらの意味や相互に関連する用語の違いを具体例に即して説明できるようになる。
3) ゲーミング教材を開発するためのさまざまなモデルや設計原理,手法を具体例に適用できるようになる。
シミュレーション&ゲーミング、シリアスゲーム、教授活動ゲーム、ゲーミング教材、GBS理論、問題解決の縦糸・横糸モデル、対話方略、ログ解析
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
各回に対応して,e-learning教材を用意するので,事前学習して授業に参加することを必須とする。教材の最後に,事前課題が出題されるので,授業では,まず,事前学習での知識獲得の確認テストを行い,解説をした後,課題に取り組んだ成果を相互評価したり,議論したり,それを具体的な教材として実装することに焦点を当てる。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ICT教材(e-learning教材)のタイプと教育目標・教育観の違い | サンプルゲームの体験 |
第2回 | ゲーミング教材の設計フレームワークと教材例 | ゲーム盤作成演習 |
第3回 | 学習の前提条件と教育目標・課題(ミッション)の設定 | 教材分析と目標分析 |
第4回 | フレームワークに即したストーリーの設計~時間制限を考慮した学習活動の焦点化 | フレームワークに即したシナリオ検討 |
第5回 | 対話制御の種類とその割り付け~教授意図と学習者の反応予測に応じた対話の構成 | 各ステートの教授意図の設定と対話方法の選択 |
第6回 | ログの取得とその分析・活用~2つの学習過程とその支援 | ゲーム盤の改良 |
第7回 | 時間管理と個別対応 | ゲーム盤の完成 |
第8回 | 発表会と教材の形成的評価 | 発表スライドの作成と最終レポートの作成 |
・http://www.et.hum.titech.ac.jp/~matsuda/Gamingの「教授活動ゲーム用ゲーム盤作成および運用マニュアル」など
・Matsuda, T.(2012). Design Principles and Ethical Issues of Gaming Instructional Materials: Unifying the Views of Educational Technology and Simulation and Gaming, Studies of Simulation and Gaming, Vol. 22, Special Issue, pp. 16-24
・Greenblat, C.S./荒井潔・兼田敏之訳(1994)ゲーミングシミュレーション作法,共立出版
・吉川肇子・杉浦淳吉・矢守克也(2009) クロスロード・ネクスト―続:ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション.ナカニシヤ出版
・Schank,R.C., Berman,T.R., & Macpherson, K.A. (1999). Learning by Doing. In C. M.,Reigeluth, Instructional-Design Theories and Models: A New Paradigm of Instructional Theory (Volume II) (pp. 161-181), Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum
・Gredler, M.E. (2004) Games and Simulations and Their Relationships to Learning. in D.H. Jonassen (Ed.) ・Handbook of Research on Educational Communications and Technology (2nd. ed.), 571-582, LEA: London
ホームワーク、e-portfolioのログ、研究レポートによって評価する。
1回以上欠席した場合、単位取得はできない。
・上記関連科目の単位を既に取得していること。
・配布するIAGシステム上でゲーミング教材を開発する作業を毎回行うため、自分のWindowsマシンを持参すること。