この授業科目では「翻訳」というスコープを通して、英語の社会的・文化的諸相について学びます。「翻訳」というと、一般にはある言語で書かれたテクストを、意味を保持したまま別の言語に言い換えることだと理解されています。ですが、意味の生成には、言語のシステムだけでなく、言語が用いられる社会的文脈や文化的な価値観が複合的に関わっており、翻訳テクストはその解釈プロセスの産物です。この授業では、様々な種類の翻訳理論に依拠しつつ、日本文学の英語訳や英語文学の日本語訳を精読しながら、言語と文化の比較を行い、翻訳者自身のイデオロギーとの関係も考察しながら、翻訳の諸相を検証します。英語でディスカッションを行うことで、英語でのコミュニケーション力の向上を目指します。
この授業科目は、学生が次のような知識や能力を身につけることを目指す。
・英語でディスカッションやプレゼンテーションを行う能力を向上させる。
・「翻訳」を通した、言語文化や異文化コミュニケーションについての知識を得る。
翻訳、異文化コミュニケーション
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
授業は教員のミニレクチャー、英語での学生同士のグループワークやグループディスカッション、学生による発表などのアウトプットからなります。授業は原則として英語のみで行われますが、日本人教員ですので、分からないことは日本語でも気軽に質問してください。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | Introduction to the course Review session | 前学期の授業の内容のまとめ学習目標を理解する。 ライティング/プレゼンの練習にあたって、自分の興味の持てる研究テーマを設定する。 |
第2回 | 社会等価論 2 | 社会等価論について理解する。 |
第3回 | 社会等価論 3 | 社会等価論について理解する。 |
第4回 | 等価誤謬論 1 | 社会誤謬論について理解する。 |
第5回 | 等価誤謬論 2 | 社会誤謬論について理解する。 |
第6回 | 翻訳演習:ピアレヴュー | 授業の内容を踏まえて、自らの翻訳の分析を口頭で説明することができる。 |
第7回 | 翻訳演習 2 | 授業の内容を踏まえて、自らの翻訳の分析を口頭で説明することができる。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
プリント教材
教場で指示します。
授業内でのディスカッション 50%
翻訳セッションへの参加+発表 30%
翻訳最終版の提出 20%
特になし
本科目は言語文化演習第十五と共に履修することが望ましい。
この授業の履修を計画している学生は必ず初回の授業に出席すること。
履修学生数や学生の英語のレベル、また学生自身の希望によって、授業内容が変更することがありえます。