2023年度 教養特論:人間関係論   Special Lecture: Human Relations

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開講元
文系教養科目
担当教員名
齋藤 憲司  安宅 勝弘  高田 純 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月5-6(W9-324(W933))  木5-6(W9-324(W933))  
クラス
-
科目コード
LAH.T313
単位数
2
開講年度
2023年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2023年3月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では、現代社会における人間関係の諸相や社会と人間において生じる様々な課題に、臨床心理学および精神医学的観点からアプローチする。人間科学、精神科学に独自の方法論とその思想、理念を論じるとともに、対象となる人間の多様性を紹介する。各種資料を用いながら、人間のあり様および関係性について検討し、出席者とともに考察を進めていくことで、科学的・客観的な思考に加えて、個別性や主観性をも尊重しうる態度を構築していくことをめざす。具体的には、青年期にある自身を振り返り、どのような人間関係の中で育ち、支えられ、時に葛藤してきたかを臨床心理学の見地から検討・考察するとともに、現代社会の大きな関心事である「こころの健康」について、精神医学の立場から多角的に考えていく。
 本講義のねらいは、ひとつには、よりよい理工人としてのあり方と対人ネットワークづくりについて実習を通じて修得していくことであり、もうひとつには、人間関係、すなわち他者や社会との関わりという観点についての洞察を深めていくことである。

到達目標

本講義を履修することによって、以下の能力を修得することをめざす。
1)自分の感情や思考の特徴について把握し、コントロールする術を身につける。
2)他者の特性や言動に理解を示し、相互尊重に基づくコミュニケーションを展開できるようにする。
3)自分のあり方が、社会との相互作用の中でどのように変化•成長できるかに思いを致す。
4)社会に生じている様々な事象や事態の意味するものを冷静に判断できるようになる。

キーワード

自己理解、コミュニケーション、ネットワーク、恊働、コミュニティ、メンタルヘルス

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

基本的に毎回1つのテーマを集中的に扱い、適宜、実習やグループワーク、あるいはリアクションペーパーの活用を取り入れて、学びの定着をめざす。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 青年期の課題と学生生活サイクル 現在の自身の立ち位置をライフサイクル心理学の観点から再確認する
第2回 神経科学からみたコミュニケーション 認知機能について、神経科学、医学的な知見を学ぶ
第3回 自己像の確認と対人関係ネットワーク 現在の自分のあり様を社会的な文脈の中で位置づける
第4回 援助的コミュニケーション 相手のことを受け止める聴き方について学ぶ 
第5回 友人関係の広がりと深まり/同質性と異質性 青年期において最も身近な関係性について考察し、日頃の人間関係に活かしていく
第6回 さわやかな自己表現 相手も自分も尊重する表現のあり方を考える
第7回 異性との出会い/人間関係のプロセスとスキル 最大の関心事でありつつ、困難に感じることの多い課題をもとに人間関係を考える
第8回 ストレスと心身の健康(1) 社会生活におけるストレッサーとストレスについて理解する
第9回 ジェンダーの今昔 過去と現在の男女の記述の在り方からジェンダーを考える 
第10回 ストレスと心身の健康(2) 具体的なストレスマネジメントの実際について習得する
第11回 グループダイナミクス 集団力学やいじめのメカニズムについて理解する 
第12回 他者、社会との関係の不調ー神経症とうつ 現代社会において多く見られるメンタル不調の実際について理解する
第13回 こころの病気における「私」ー統合失調症の世界 こころの病気の本質を正しく理解して、新たな世界観にも目を向ける
第14回 研究室と職場における人間関係/ハラスメントを越えて 理工系において必須となる研究室での良好な人間関係を学ぶ

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特に教科書を指定することはせず、毎回のテーマに沿った教材を考慮する。

参考書、講義資料等

大学生のストレスマネジメントー自助の力と援助の力ー.齋藤憲司ほか、有斐閣
新版 学生と健康ー若者のためのヘルスリテラシー.国立大学法人保健管理施設協議会(監修)、南江堂

成績評価の基準及び方法

学期末にまとめてもらうレポートを評価の中心とする(70%)が、毎回の授業での課題やグループワークへの取り組みも加味する(30%)。

関連する科目

  • 特になし

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし。広く人間と人間関係に関心を持っている学生であれば歓迎する。

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