2022年度 教養特論:アートとデザイン   Special Lecture: Art and Design

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開講元
文系教養科目
担当教員名
田中 みゆき 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(S422)  
クラス
-
科目コード
LAH.H217
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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media

講義の概要とねらい

アートとデザインは、本来異なる役割を持ちながらも、見た目には違いが明らかでないことも多いためか、しばしば混同されがちな概念である。とりわけ、メディアやビジネス、そしてアーティストやデザイナーのあり方の多様化に伴い、さらに境界が曖昧になっていると言えるだろう。
しかし、アートとデザインを区別し見分けることができるようになることがこの講義の目的ではない。そうではなく,環境問題や貧困,不平等など,複雑化するさまざまな社会問題に対してアートやデザインといった手法がどのように力を発揮できるのかを思索することこそが重要である。
この講義では,それぞれ異なった意図のもとに生み出され,社会に受容されてきたさまざまなアートやデザインの事例を通して,境界を曖昧にしている要因とアプローチの手法を考察したいと思う。また,あらゆる表現に欠かせないものとなったテクノロジーについても取り上げたい。それらの事例や考え方に触れることで,表現する/伝えるという行為,ひいては生き方の多様性について共に考え,実践する機会になればと思う。

到達目標

 本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) アートとデザインそれぞれの概念を自分の言葉で説明できる。
2) 目的に応じたアートとデザインの使い分けができる。
3) 表現の批評的な見方を身につけることができる。
4) 意図を効果的に伝えるための表現手法を選択し、発表できる。

実務経験のある教員等による授業科目等

該当する 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容)
キュレーター/プロデューサー。21_21 DESIGN SIGHT、山口情報芸術センター[YCAM]、日本科学未来館で展覧会やパフォーマンスなどの企画に携わった後、「障害は世界を新しく捉え直す視点」をテーマに、展覧会やパフォーマンスなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。表現の見方や捉え方を障害当事者を含む鑑賞者とともに再考する。近年の仕事に「音で観るダンスのワークインプログレス」(KAAT神奈川芸術劇場、2017-2019年)、映画「ナイトクルージング(2019年公開)、「ルール?展」(21_21 DESIGN SIGHT、2021年)、展覧会「語りの複数性」(東京都渋谷公園通りギャラリー、2021年)、「視覚言語がつくる演劇のことば」(KAAT神奈川芸術劇場、2020年〜)、「オーディオゲームセンター」(2017年〜)など。2020年大阪・関西万博日本館基本構想策定クリエイター。UCLA、東京大学、秋田公立美術大学、Googleなど多様性や協働に関するカンファレンスに登壇。

キーワード

アート、デザイン、コミュニケーション

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回設定したテーマに関する事例を紹介し、それをもとにディスカッションを行う。また、授業の最後に簡単な課題を出す。普段から身の周りにあるアートやデザインの表現に注意を払い、それが何を伝えようとしているか考える習慣をつけること。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イントロダクション 時代と共に変化するアート/デザインの概念の説明
第2回 アート/デザインのさまざまな価値 アート/デザインが持つ金銭的・社会的その他さまざまな価値とそれに関連する問題を認識する
第3回 観察とコミュニケーション アート/デザインにおける観察のあり方と課題設定や発想を始めるプロセスを理解する
第4回 他者との関係性 アート/デザインがどのように観客やユーザーを巻き込み、関係を結んできたかを理解する
第5回 メディアの力 アート/デザインにおけるメディアの概念やテクノロジーを取り入れた表現に触れる
第6回 よりよく生きるためのアート/デザイン 未来を想像しながらアート/デザインが社会に貢献する方法をより広く捉える
第7回 プレゼンテーション 設定した課題に基づいて考案されたアート/デザインの考え方を取り入れたアイデアの発表とフィードバック

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

教科書は使用しないが、参考図書や資料は毎回配る。パワーポイントや映像、音声などを授業では活用する予定である。

成績評価の基準及び方法

出席(30%)、授業参加(20%)、課題提出(50%)

関連する科目

  • LAH.H102 : 芸術A
  • LAH.H202 : 芸術B
  • LAH.H302 : 芸術C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

miyuki.tanaka[at]gmail.com

オフィスアワー

事前にメールでアポイントメントを取ること

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