2022年度 ピアレビュー実践 1   Peer Review Practicum 1

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開講元
文系教養科目
担当教員名
福留 真紀 
授業形態
演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月3-4(W932)  
クラス
1
科目コード
LAH.C402
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年9月1日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

学術研究の世界では、研究者同士で論文を読みあい、論文の価値の評価や改善のための指摘を行う査読(ピアレビュー)が行われる。
本講義では、このような査読を行うためのベースとなる学術的文章技術/アカデミック・ライティングの基礎知識を学ぶとともに、建設的な対話によって書き手の文章を改善する能力であるチュータリングのスキルを獲得することをねらいとする。授業では、アカデミック・ライティングおよびチュータリングの基礎知識を学修すると共に、学士課程の授業「教養卒論」履修者を対象にピアレビューを繰り返し実践する機会も設ける。他者の論文執筆の支援を行うスキルを身につけることで、ピアレヴュアーは翻って自分が書く文章の読みやすさ・伝わりやすさについても診断できるようになり、思考を整理して文章を書く能力を体得できる。さらに、これらの能力は、将来の研究活動やチームで仕事を行う際、相手の能力を引き出すためのスキルとしても、大きな効果を発揮するであろう。

★過去の受講生の声★
https://www.gsa.citl.titech.ac.jp/voice

到達目標

本講義では、以下の能力を獲得することを目標とする。
・アカデミック・ライティングの知識に基づき、文章の問題点を見抜くことができる。
・自ら文章の問題点を突き止めて書き直しを行える「自立した書き手」が育つよう、対話を通じて支援することができる。
・自分自身のが書く文章の読みやすさ・伝わりやすさについて診断し、思考を整理して文章を書くことができる。

キーワード

ピアレビュー、アカデミック・ライティング、文章チュータリング、支援型リーダーシップ、批判的思考

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

前半ではピアレビューの適切な方法を修得する。実戦の場として、「教養卒論」クラスに参加してピアレヴューを行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 学術的文章技術(パラグラフ・ライティング)、ピアレビュー導入 段落の書き方を理解し、ピアレヴューでの対話方法を学ぶ
第2回 学術的文章技術(構成/序論) 、ピアレビュー訓練 パラグラフライティングを復習し、文章構成(特に序論)について学ぶ。これらを応用したピアレヴューでの対話方法を学ぶ
第3回 学術的文章技術(ブロック引用)、ピアレビュー訓練 構成/序論の書き方を復習し、引用の技術(特にブロック引用)について学ぶ。これらを応用したピアレヴューでの対話方法を学ぶ。
第4回 教養卒論クラスにてピアレビュー実践 (1) 「教養卒論」クラスでピアレビューを実践して振り返る
第5回 教養卒論クラスにてピアレビュー実践 (2)  「教養卒論」クラスでピアレビューを実践して振り返る
第6回 「教養卒論」クラスでの振り返り、非リアルタイム・ピアレヴューの訓練 「教養卒論」クラスで執筆された文章数本に対してコメントを書いて送信
第7回 ピアレビュー実践、および全体の振り返り これまでのピアレヴュー技術を振り返り、己の技能として定着させる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため、教科書や配布資料等の該当箇所を参照し、授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

戸田山 和久、『最新版 論文の教室: レポートから卒論まで』、NHK出版、2022
佐渡島紗織,太田裕子(編)『文章チュータリングの理念と実践』、ひつじ書房、2022(新版)

参考書、講義資料等

木下是雄、『理科系の作文技術』、中公新書、1981
ケイト・L・トゥラビアン (著) 『シカゴ・スタイル 研究論文執筆マニュアル 』、慶應義塾大学出版会、2012
佐渡島紗織、吉野亜矢子(著)『これから研究を書くひとのためのガイドブック』、ひつじ書房、2008

成績評価の基準及び方法

コミットメント点70点(授業参加、課題、ピアレヴューの振り返り)、最終レポート30点(必須)。なお、2回以上欠席すると単位は取得できない。

関連する科目

  • LAH.C401 : リーダーシップ道場
  • LAH.C101 : 東工大立志プロジェクト
  • LAH.C301 : 教養卒論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

「リーダーシップ道場」を80点以上で履修済みのこと。

その他

本授業はGSA (Graduate Student Assistant)プログラムの対象科目である。
80点以上で履修すると、教育革新センターよりGSA-R (レビューアー)の認定証が授与される。

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