本講義は、簡単な正解のない様々な課題に対して多様な人々の「協働」や「共創」が求められる時代に、人と人が対面して話し合う生身のコミュニケーション力を高める。また、自らが良き話し手や聴き手になるだけではなく、人々が集い話し合う場を創って円滑に進行する「ファシリテーション」の基礎を身につける。
ねらいは、今後のチームでの研究活動や仕事など、協働・共創の場に不可欠なコミュニケーション力と、参加型の場を創って進行するファシリテーション力の基礎を、楽しいワークショップ体験を通じて身につけること。
本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
1)初対面の人とでも、創造的な対話を楽しむことができる対人コミュニケーションの力。
2)人々が集い楽しく話し合える場を創り、円滑に進行できるファシリテーション力の基礎。
3)自分でテーマを設定しオリジナルワークショップを企画し、プログラムをデザインする。
✔ 該当する | 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容) |
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教員は30年に渡る広告会社でのコミュニケーションによる問題解決の仕事と、25年の参加体験型ワークショップをファシリテート(進行促進)してきた経験から、問題が複雑化し簡単な正解がない時代に、多様な人々が楽しく協働・共創できる場を創れる人(ファシリテーター)を育むべく奮闘している。コミュニケーション論Bでは、「聴く力」をベースとした対話力、「伝わる」ための表現力に加えて、「話しやすい場」を創る実践的なファシリテーション力の基礎を養いたい。 |
コミュニケーション、ファシリテーション、対話、協働、共創、ワークショップ
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
教員からの一方的な講義ではなく、小グループで受講生が主体となって話し合い、ともに考え創造していく参加体験型のワークショップ形式で行う。前半は、小グループでの自己紹介や対話、ペアでのインタビュー、全員参加のワールドカフェというワークショップなどを経験する。後半は、人が集う場をデザインし進行するファシリテーションを実践的に学び、最後に全員が20分のミニワークを企画し、9人程のグループで交代でファシリテートする。体験とフィードバックを通して学び合う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | オリエンテーション、グループワーク体験 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第2回 | ワークショップ入門: 聴くことと話すこと | テキスト(配布資料)を読み、要約と応答を書く。 |
第3回 | 相互インタビュー:ペアでお互いに聴き合う。それを記事にまとめてみる。他己紹介:聴いた話をまとめた記事を紹介し合う。 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第4回 | ワールドカフェ①:全員参加の対話ワークショップを体験する。 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第5回 | ワールドカフェのふりかえり、ファシリテーション入門。 | テキスト(配布資料)を読み、要約と応答を書く。 |
第6回 | ファシリテーションの基礎スキル①:「場」づくり | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第7回 | ファシリテーションの基礎スキル②:グループサイズと問い | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第8回 | ファシリテーションの基礎スキル③:見える化とプログラムデザイン | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第9回 | 自分が創ってファシリテートしたい場は? | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第10回 | ファシリテーター実習に向けて準備 | 自分なりのワークショップの企画とプログラムデザインを作る |
第11回 | ファシリテーター実習①:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人は、ふりかえり。次週の人は準備。 |
第12回 | ファシリテーター実習②:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人は、ふりかえり。次週の人は準備。 |
第13回 | ファシリテーター実習③:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人はワークのふりかえり。全員、全体のふりかえりレポートを書く。 |
第14回 | 全体のふりかえり:ふりかえりレポートを元に、学びを確認する | 総復習 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
中野民夫著『学び合う場のつくり方』(中野民夫著、岩波書店)ISBN978-4-00-24823-5
授業への参加度(毎回の宿題と積極的なフル参加):70%、最終課題・レポート:30%
(遅刻や居眠り等はグループワークの妨げになるので参加とは認められない)
参加型の授業なので、積極的な参加意欲が不可欠。グループワークの妨げになるので、遅刻は認めない。
オンライン授業になった場合は、PCで参加すること。zoomは交流のためにvideoオン(顔出し)が原則。