本講義では、自己と他者、さらには意識と無意識の関係を考察することで、「生」とは何かの思索を深めていく。
講義は、二部構成になっている。
一部は、若松英輔における河合隼雄の『生と死の接点』を精読。河合は代表的なユング心理学研究者であり、臨床家、思想家でもあった。
第二部ハ、大塚紳一郎における「ユング心理学入門」である。大塚氏は、ユング心理学の研究家であり、臨床家、そしてユングの著作を複数冊翻訳している。
中間レポート、最終レポートでは、それぞれ二〇〇〇文字程度の文章を書く。
真摯、かつ主体的な参加意識をもって授業に臨むことを強く望む。
*基本的には音声録音した講義とレジュメをOCW-iにアップする。Zoomでは行わない。
*これからの理由から録音による講義とし、質問はメールにて受け付け、次回あるいは、次々回の講義にて重要な質問については可能な限り回答する。
*今私たちは、文字通りの意味で「歴史的」な転換点に立っています。それを生き抜く「危機の心理学」「危機の叡知」を皆さんと考えていきたいと思います。
本講義を履修することによって、次の能力の習得を目標とする。
1)「自己」と「他者」の関係を考える。
2)「意識」と「無意識」、それぞれのはたらきをめぐって討議、考察し、そして発表することができる。
3)自己の経験、心情を基盤にした言語表現ができる端緒をつかむ。
心理学、文学、芸術、人間、文化
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
毎回、重要な個所を指摘し、考察を深めていきます。文章(随想)を書く機会を設けます。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 授業ガイダンス | 全体の説明 |
第2回 | ユング心理学入門① | ユング心理学とは何かを考える |
第3回 | ユング心理学入門② | ユング心理学とは何かを考える |
第4回 | ユング心理学入門③ | ユング心理学とは何かを考える |
第5回 | ユング心理学入門④ | ユング心理学とは何かを考える |
第6回 | ユング心理学入門④ | ユング心理学とは何かを考える |
第7回 | ユング心理学入門⑤ | ユング心理学とは何かを考える |
第8回 | ユング心理学から「意識」と「自己(self)」とは何かを考える① | 「自己」とは何かを考える |
第9回 | ユング心理学から「意識」と「自己(self)」とは何かを考えるる② | 「自己」とは何かを考える |
第10回 | ユング心理学から「意識」と「自己(self)」とは何かを考える③ | 「自己」とは何かを考える |
第11回 | ユング心理学から「意識」と「自己(self)」とは何かを考える④ | 「自己」とは何かを考える |
第12回 | ユング心理学から「意識」と「自己(self)」とは何かを考える⑤ | 「自己」とは何かを考える |
第13回 | 最終レポートの準備 | 最終レポートの準備 |
第14回 | 総括と質疑応答 | 総括と質疑応答 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
河合隼雄の二著作『ユング心理学入門』『生と死の接点』(岩波現代文庫)を準備することが望ましい。
特になし。
授業への参加(30%)
中間レポート(35%)
期末レポート(35%)
特になし。
wakamatsu_e[at]lia.titech.ac.jp
特になし