本講義では、現代を代表する思想家のひとり、ヴィクトール・フランクルの著作『夜と霧』と『それでも人生にYESと言う』を読み、「生きる意味」、あるいは「危機の時代における叡知」とは何かを考える。
フランクルは、ユダヤ人であったことからナチス・ドイツの迫害に遭い、強制収容所での生活を強いられた。『夜と霧』はそのときの記録である。この講義では、フランクルたちを苦しめた時代の「悪」とは何かをめぐっても考察を深めたい。
最終のレポートは、三〇〇〇字程度。自身にとっての「生の哲学」をめぐって論じてもらうことになる。
真摯な参加意識をもって授業に参加することを望む。
4月16日付記
*基本的には音声録音した講義とレジュメをOCW-iにアップする。*講義は学内で行われ、情報が外部に漏れることを防ぐ必要がある。
*現在、ZOOMは脆弱性が指摘されており、個人情報等に関する安全性を十分に確保できない可能性がある。
*これからの理由から録音による講義とし、質問はメールにて受け付け、次回あるいは、次々回の講義にて重要な質問については可能な限り回答する。
*自宅からの動画になりますが、真摯に講義をいたします。*100分の録音を聞き続けるのは、あまり現実的はないので、時間を短縮し、その分を課題論文の執筆、あるいは参考図書、あるいは参考資料(動画など)の視聴に割いてもらおうと考えています。
*私たちは今、文字通りの意味で「歴史的」な転換点に立っています。それを生き抜く「危機の叡知」を皆さんと考えていきたいと思います。
*インターネット環境が不十分で、上記の受講方法が困難な場合は連絡をください。個別な対応を考えます。
本講義を履修することによって、次の能力の習得を目標とする。
1)記号としての言語と意味としての言語の役割を感じ分ける。
2)「生」と「死」、あるいは「悪」をめぐる哲学的読解力を身につける。
3)自己の経験、心情を基盤にした言語表現ができる端緒をつかむ。
哲学、言葉、生と死、善と悪、生きる意味
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
毎回、重要な個所を指摘し、文章(随想)を書く機会を設けます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 授業ガイダンス | 全体の説明 |
第2回 | ヴィクトール・フランクルの言葉を読む① | 危機の叡知とは何かを考える |
第3回 | ヴィクトール・フランクルの言葉を読む② | 危機の叡知とは何かを考える |
第4回 | 「生」と「死」、あるいは「善」と「悪」とは何かをめぐる考察 | 危機の叡知とは何かを考える |
第5回 | ヴィクトール・フランクルの言葉を読む③ | 危機の叡知とは何かを考える |
第6回 | ヴィクトール・フランクルの言葉を読む④ | 危機の叡知とは何かを考える |
第7回 | 総括、質疑応答 | 総括、質疑応答 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』(池田香代子訳・みすず書房)、『それでも人生にYESと言う』(山田邦男/松田美穂訳・春秋社)。
*可能であれば、上記ニ冊を入手することが望ましいが、書籍の購入が困難な場合は、別途、講師(若松)もしくはアシスタントに連絡してください。
特になし。適宜レジュメを渡します。
小レポート(50%)
期末レポート(50%)
特になし。
wakamatsu_e[at]lia.titech.ac.jp
事前にメール予約すること。
4月8日(水)は、授業は実施しません。
この授業の実施日は、4/15(水)、4/22(水)、5/13(水)、5/20(水)、5/27(水)、6/3(水)、※6/3(水)7-8限の全7回です。
※6/3(水)は通常授業を実施後、7-8限に第7回を実施しますのでご注意ください。