科学や科学的事実とはどのようなものと考えることができるのか。その「事実」の形成に研究者や論文がどう作用しているのか。翻って、「事実の形成」という観点から、研究者にはどのような行動が求められるか。そのような問題に関する入門的な内容について講義する。
本講義のねらいは、
(1)メタな視点から科学を見る
(2)研究の内容だけでなく研究者の役割や責任について基本的自覚を持たせる
(3)科学技術社会論への関心を高める
の3つである。
(1)素朴な科学観から離れて科学を見ることができる。
(2)論文やレポート作成の基礎的なルールを知り、さらにそのルールと科学の役割を結びつけられる。
洗練された科学観;学術論文;科学的事実
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
基本的にzoomを使った講義中心で授業を進める。
ネットワーク環境の事情により同時受講が難しい場合などあれば、事前に相談してください。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション | |
第2回 | 素朴な科学観 | 論理実証主義の「弱点」を理解する |
第3回 | 洗練された科学観 | 反証主義とパラダイム論の概略を理解する |
第4回 | 研究者の日常と論文 | 論文の形式と役割を身に付ける |
第5回 | 論文から見る研究不正 | 研究不正の現状を知る |
第6回 | 低線量被ばくを巡る科学 | 線形いき値なしモデルを理解する |
第7回 | 科学技術政策 | 科学技術政策の基礎をしる |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
とくに定めない
参考書:A.F.チャルマーズ著、高田・佐野訳『改定新版 科学論の展開』恒星社厚生閣
必要に応じて講義資料を配布する
各回の提出物(40%)と最終レポート(60%)
とくになし
事前にメールでアポイントメントを取ること