本講義では、社会思想史上のトピックについて考察と議論を行う。
本年度は日本近世・近代のユートピアを取り上げ、それを通して当時の人々の想像力と文化的・社会的背景を総合的に把握する。
本講義では以下を目指す。
1)ユートピア思想を生み出した社会的・文化的時代背景を理解し、それを説明できるようになる。
2)資料の読解・考察・ディスカッションなどを通して、文化・思想史研究の方法を実践的に学ぶ。
ユートピア、思想史
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
プリントを配布しての講義形式。スライドやビデオも活用する。また、講義内容に関連し、テーマを定めて少人数によるグループ・ディスカッションを課すこともある。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション:ユートピアへのアプローチ | |
第2回 | ムスメ:1888年、ゴッホ、「ムスメ」を描く | ピエール・ロティ『お菊さん』(1887) |
第3回 | 倫理:1920(大正 9)年、和辻哲郎、主観の立場を批判する | 和辻哲郎『倫理学』(1937) |
第4回 | レポートのピアレビューとディスカッション1 | 第一レポートのピアレビューと改訂 |
第5回 | ユートピアとディストピア | |
第6回 | 文化生活:1924(大正13)年、譲治、奈緒美とのシンプルライフに憧れる | 谷崎潤一郎『痴人の愛』(1925) |
第7回 | 大和:1932(昭和7)年、保田與重郎、日本文化の故郷として大和を讃える | 保田與重郎『戴冠詩人の御一人者』(1938) |
第8回 | レポートのピアレビューとディスカッション2 | 第二レポートのピアレビューと改訂 |
プリント配布
参考文献は講義の中で随時紹介する。
第一レポート: 40%、第二レポート(期末): 60%
二回のレポート提出を必須とし、その内容によって評価する。詳細は初回授業で説明する。
なし
hatter[at]ila.titech.ac.jp
随時