2019年度 文系エッセンス2:科学技術倫理   Essence of Humanities and Social Sciences2:Ethics in Engineering

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開講元
文系教養科目
担当教員名
大来 雄二 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水5-6(H101)  
クラス
-
科目コード
LAH.S402
単位数
1
開講年度
2019年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

科学技術と社会・環境との関係を歴史的・多面的に考察し、現代の高度科学技術社会における科学者・技術者として重視すべき価値を共有する必要性を理解する。科学者・技術者が直面する可能性のある倫理問題を疑似体験し、倫理的意思決定の手法を学ぶ。科目全体を通して、「やってはならない」ことを強調する予防倫理だけでなく、科学者・技術者として「何ができるのか」を考える志向倫理を重視する。また、倫理的科学者・技術者が、社会の福利に貢献するだけではなく、自らの「よく生きること(well-being)」を高めることができることを理解する。加えて、組織において科学者・技術者がいかに行動すべきかを具体的な事例をとおして検討する。 責任ある研究・開発活動も、本科目の重要な要素である。

到達目標

本科目を履修することで、受講者は以下の目標を達成する。
1) 科学技術が社会・環境に正負両面で大きな影響を与えることを理解する。
2) 予防倫理と志向倫理について理解する。
3) 倫理的意思決定の方法を修得する。
4) 自分自身の強み(character strengths)について理解する。
5) よく生きること(well-being)を構成する要素について理解するとともに、他者への貢献が自らのwell-beingに関係することを認識する。
6) 科学者・技術者として重視すべき価値について理解し、これらを共有しようとする態度を持つ。
7) 組織の社会的責任について理解するとともに、そのなかでどのように行動すべきか設計する。
8) 責任ある研究活動とは何かについて理解し、研究者として重視すべき価値を共有する。

キーワード

科学技術と社会、科学者、技術者、倫理、倫理的意思決定の方法(セブンンステップガイド)、予防倫理と志向倫理、よく生きること、ポジティブ心理学、組織の社会的責任、責任ある研究行動

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本科目では、講義による知識の習得・理解だけではなく、調査報告書の提出、それに基づくプレゼンテーション、グループディスカッション等を通したアクティブ・ラーニングを行う。従って、講義への出席、諸活動への参加が不可欠である。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1) 科目概要と学習・教育目標 2) 科学研究とエンジニアリング 3) なぜ倫理なのか 講義時、初回授業アンケートに回答する。 講義後、チャレンジャー号事例の予習
第2回 1) 講義:技術者が意思決定を迫られる状況とは 2) グループ討議1:スペースシャトル・チャレンジャー号事故 講義後、チャレンジャーケースに関するレスポンスシートに回答
第3回 1) レスポンスシートの提出 2) 講義:チャレンジャー号とシティーコープ・タワーの事例 講義後、SDGsとCOPについて自習
第4回 講義:科学技術と社会・環境 講義後、研究公正事例について自習
第5回 グループ討議1:研究公正事例 講義後、1) 研究公正事例についてのレポート作成 2) 誠実な科学者の心得についての予習
第6回 1) 作成したレポートの提出 2) 講義:誠実な科学者の心得 誠実な科学者の心得についての復習
第7回 1) 講義:コンプライアンスと倫理(知的財産権を例に) 2) 講義:研究室マネジメント 講義後、研究室マネジメントに関する最終レポートに関する質問と原稿の作成
第8回 最終レポートに関する討議 最終レポートの提出 講義時、アンケートに回答する

教科書

日本学術振興会、『科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得』
https://www.jsps.go.jp/j-kousei/data/rinri.pdf

参考書、講義資料等

(A) 電気学会倫理委員会、『事例で学ぶ技術者倫理-技術者倫理事例集(第2集)』(電気学会、2017年(2刷))

(B) 札野順編著、『新しい時代の技術者倫理』(放送大学教育振興会、2015年)

成績評価の基準及び方法

1) 授業参加(出席、グループ・ディスカッション、報告) 30%
2) 小課題(事例分析など)30%
3) 最終レポート 30%
4) その他 10%

関連する科目

  • LAH.T105 : 科学技術倫理A
  • LAH.T206 : 科学技術倫理B
  • LAH.T305 : 科学技術倫理C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特に履修の条件は定めない。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

yuji.okita[at]neptune.kanazawa-it.ac.jp

オフィスアワー

電子メール、講義時間の前後

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