本講義では、中東・イスラーム世界の社会・文化の現況について、特にイスラームとの関連を重視しながら紹介する。具体的にはイスラーム法、衣服、女性・家族、テクノロジー・メディア、大衆文化、宗教行事などのトピックを扱い、それぞれが近代以降、特にグローバル化のもとでどのような変化を遂げながら今日にいたったかを確認する。主たるフィールドはエジプトとするが、必要であれば、サウジアラビア、パレスチナなど他のアラブ諸国やイランの事例も取り上げる。
本講義のねらいは、イスラームという宗教が当該地域の人々の生活や社会の中にどのように根ざしているかを分析し、また、一口にイスラームといっても、その中には非常に多様な意見や信仰のあり方が見いだせる点を確認することにある。これらによって、当該地域の人々と交流する際にどのような点に留意すべきか、相互理解のポイントをつかむことができよう。
本講義を履修することによって以下の知識・能力を獲得する
① イスラームの教義およびイスラーム法の基礎について正確に理解する。また西アジア・北アフリカ諸国の概況、社会、文化を把握することで、当該地域の人々と交流する際に留意すべき点を理解する。
② 本講座では、欧米や日本のメディアによって描かれる中東・イスラーム世界のイメージ・映像に加え、現地の人々が描き出した自らのイメージ・映像を視聴・分析する。両者を比較することにより、中東関連メディアを視聴する際の基本的なリテラシーを習得する。
イスラーム、エジプト、アラブ諸国、アラブ文化、宗教と社会
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
各回の講義の前に、指定された文献があれば目を通しておいて下さい。また、テーマに関連するニュースをあらかじめチェックしておいて下さい。出席は全部で4回(第1回、第2回、第4回、第6回の講義時)確認します。(第2回、第4回、第6回の授業時にはリアクションペーパーを提出)
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガイダンス、イスラームの基礎知識の確認 | 各回の授業で指示する。 |
第2回 | イスラーム法の基礎知識の確認 | |
第3回 | 衣服(近代以降の女性の服装の変化) | |
第4回 | 家族(結婚のあり方の変化) | |
第5回 | テクノロジーとメディア(インターネットの普及とイスラーム) | |
第6回 | 大衆文化(音楽・映画の歴史と最新事情) | |
第7回 | 宗教行事(礼拝・断食・巡礼をめぐる最新事情) | |
第8回 | グローバリゼーション下の文化変容・まとめ |
なし。教材は全てプリントで配布する。
教材プリントで提示する。
最終回に行う試験の成績(65%)および、授業への取り組み(35%)を総合して評価する。出席を確認した回(第1回、第2回、第4回、第6回)のうち、2回以上欠席した者には単位は認定しない。
特になし