本講義では、古今東西の絵画、音楽、彫刻などさまざまな分野の芸術家たちの言葉を読みながら、文化の生成において、「美」のはたらきとちからが、どのような役割を担ってきたかを考察する。
また、本講座では、芸術的表現の奥に潜む意味や思想を個的に認識し、それを他者に伝え、共に普遍性を追究し得る考察力を身につけることを「ねらい」とする。
本講義を履修することによって、次の能力の習得を目標とする。
1)美の言語的表現の意味と役割を考える。
2)言葉を通じた美の世界を味わい、その意味を考察することができる。
3)自己の経験、環境、心情を基盤にした美の言語表現ができる端緒をつかむ。
文学、芸術、人間、文化
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
毎回、詩歌、あるいは詩論などの文章を引用し、講義を進めます。適宜、文章(随想)を書く機会を設けます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 授業ガイダンス | 言葉の多様性を考える |
第2回 | 美とは何か 岡倉天心の言葉 | 美の「はたらき」とは何かを考える |
第3回 | 画家 ゴッホの言葉 | 画家という生き方を考える |
第4回 | 画家 岸田劉生の言葉 | 存在と世界との関係を考える |
第5回 | 画家 東山魁夷の言葉 | 象徴と世界との関係を考える |
第6回 | 画家 シャガールの言葉 | 絵画という物語を味わう |
第7回 | 音楽家 モーツァルトの言葉 | 音から見た世界を考える |
第8回 | 音楽家 ベートヴェンの言葉 | 「音想」とは何かを考える |
第9回 | 美の形而上学 柳宗悦の言葉 | 美の哲学とは何かを考える |
第10回 | 陶芸家 濱田庄司・河井寛次郎の言葉 | 器の意味を考える |
第11回 | 板画家 棟方志功の言葉 | 「板画」の意味を考える |
第12回 | 彫刻家 ロダンの言葉 | 生命とかたちの関係を考える |
第13回 | 彫刻家 高村光太郎の言葉 | 彫刻と詩の関係を考える |
第14回 | 彫刻家 舟越保武の言葉 | 彫刻における「聖なるもの」を考える |
第15回 | 総括、質疑応答 |
教科書は特に指定しない。精読する作品については適宜授業でコピーを配布する。
特になし。
中間レポート(50%)
期末レポート(50%)
特になし。