2018年度 国際関係論B   International Relations B

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開講元
文系教養科目
担当教員名
川名 晋史 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(S421)  金5-6(S421)  
クラス
-
科目コード
LAH.S204
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2018年3月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

今日、全ての国家は主権の上では平等ということになっているが、歴史的にみれば、そのような世界秩序のあり方は普遍的ではない。そこで本講義では、われわれが今日考えるような「国際関係」がいつどのような形で始まり、どのような推移を経て今に至っているのかを考えていく。とりわけ、戦後冷戦の中心舞台であったヨーロッパにおいて、米ソの勢力争いは何をめぐってどのように行われたのか。またその冷戦に大国がどのように関わり、それをどのように克服しようと試みたのか。こうした観点から、米ソの大国間政治の相互作用の過程を明らかにする。                                                            本講義のねらいは、「現在」を普遍のものだと考える固定的な視座を打ち砕くことにある。

到達目標

本講義を履修することで次の能力を修得する。                                          1)国際政治の歴史的展開を、大国間の「力」をめぐる政治の問題として理解する。                         2)今日の国際政治の在りようを、歴史的文脈にもとづいて分析する。

キーワード

歴史、主権、力、協調、冷戦、テロ

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義形式で行うが、受講者との双方向的なやり取りも重視する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ガイダンス 現代の国際政治を学ぶために歴史を捉える意義を理解する。
第2回 国際関係論・国際政治学とはなにか。 「学」としての国際関係・国際政治とは何かを理解する。
第3回 主権国家の誕生 国際政治における「国家」とはなにか。歴史に依拠しながら、それを理解する。
第4回 戦争と大国 戦争の歴史をとおして国際政治のダイナミズムを理解する。
第5回 第一次世界大戦と戦間期 「総力戦」は国際政治に何をもたらしたか。次なる悲劇への「序章」を捉える。
第6回 第二次世界大戦 大国の「出口戦略」の視点から、戦争終結の力学を理解する。
第7回 ブレトンウッズ体制の構築と戦後の国際秩序 「制度」をつうじた統治とはなにか。力と協調のバランスを理解する。
第8回 冷戦の幕開け(1) 「覇権」とはなにか。冷戦は不可避だったのか。大国の戦後戦略を理解する。
第9回 冷戦の幕開け(2) 冷戦を制度化した同盟とはなにか。NATOの創設過程を理解する。
第10回 冷戦の進展―抑止と協調 「核の均衡」とはなにか。抑止と協調の時代を理解する。
第11回 デタントとナショナリズム デタントが浮き彫りにした国際・国内レベルの相互作用を理解する。
第12回 冷戦の終結と新秩序 冷戦の終結は世界に何をもたらしたか。新秩序の幕開けを理解する。
第13回 帝国 米国は過去の帝国と同定されるか。「帝国論」の視点から理解する。
第14回 9.11後の世界 テロとの戦いとはなにか。「新たな」戦争とよばれる所以を理解する。
第15回 歴史の連続性と断続性 国際関係・国際政治の基本構造を歴史のなかに見出す。

教科書

特になし。毎回レジュメを配布する。

参考書、講義資料等

・ 村田晃嗣(他)『国際政治学をつかむ』(有斐閣 2009年) 
・ 石井修『国際政治史としての20世紀』(有信堂 2000年)

成績評価の基準及び方法

中間試験(20%)、期末試験(80%)

関連する科目

  • LAH.S104 : 国際関係論A
  • LAH.S305 : 国際関係論C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

事前に身につけているべき知識はない。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

shinji.kawana[at]ila.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること。

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