自分のなじみのある日常言語と言語学の接点を具体的な問題を解きながら考察する。
言語の分析方法の初歩について学ぶ。
問題を解くことにより、言語と自分との関係が実感できるようになる。
レポートを書くことにより、言語の説明方法を身につける。
ディスカッションをすることにより、自分の持つ言語の偏見を払拭する。
教科書を読みながら、学生自身が口述試験の問題を作成することによって、問題を明らかにする。
言語、社会、使用、能力、伝達、分析方法
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
クラスを小グループに分け、演習形式で授業が進行する。
自分で決めたテーマにしたがって言語の分析を行い、ポスター発表を行う。
また他の学生のポスター発表についてコメントを行う。
ポスター発表の内容をレポートとして提出する。
教科書から試験問題を作成し、提出する。試験問題は極めて理にかなった知識および思考にしたがえば応えられる問題を作ること。不まじめなと解釈される問題は減点とする。学生が作成した試験問題を口述試験でインタビューを行い、答えられなければ不合格となる。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 言語と社会 カイ二乗検定を頻度分析に使う。 | 自分の興味にあった言語分析のテーマを選び、リサーチ・クエスチョンを作れ。 |
第2回 | 二言語・多言語の使用 | 不完全言語使用の身近な例をあげ、それが言語の構造上の特徴によるものなのか、話者の思考方法の特徴によるものなのかを説明せよ。 |
第3回 | 方言 | 自分の知っている方言と自分の言語のとの単語の違いと共通点をベン図で表し、その方言のどの点で自分の言語と違っているのかを述べよ。 |
第4回 | 言語の変化 | 「ら抜きことば」以外の日本語の変化の例を見つけ、説明せよ。 |
第5回 | 使用域と文体 ポスターと最終レポートの書式 | メールの文体と論文の文体について比較せよ。 |
第6回 | 言語能力と言語運用 試験問題の範囲と勉強方法 | 理解語彙と使用語彙の違いについて、計量的に述べよ。 |
第7回 | ポスター発表会 | ポスター発表の準備をせよ。 |
第8回 | まとめ | プレゼンテーションのコメントをWebformで提出しなさい。 |
よくわかる社会言語学,田中春美・田中幸子編著,ミネルヴァ書店
[入門]ことばの世界,瀬田・保坂・外池・中島編著,大修館書店
教科書は試験問題作成に必要なので購入すること。
ディスカッションへの貢献度、最終レポートの総合的判断とする。ディスカッションが中心となるので、出席は100%を期待する。この前提がなければ成績はださない。その上で、発言、ポスター発表、ポスター発表へのコメント、試験問題の作成、試験の総合評価とする。
言語と文化を受講していることが望ましい。
ディスカッションが多いので、ディスカッションの不得意な学生は受講しても良い成績は与えられない。
課題が多く、すべての課題が遂行できること。
出席、ポスター発表、ディスカッション、試験問題作成(口述試験の問題は学生が作る。教科書を読まずに答えられる問題を提出した場合は不合格とする)、レポートの提出など、すべての課題・提出物は必須である。最終試験は口述試験である。試験問題に答えられない場合には、他の課題の提出があっても、不合格になるので注意すること。
授業中、ディスカッションの意欲のない学生はその場で不合格、もしくは受講中止とする。
またディスカッションが苦手な学生はこの授業には向かないので、他の科目をお勧めする。