2018年度 横断科目10:デジタル・ヒューマニティーズ   Transdisciplinary studies 10:Digital Humanities

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開講元
文系教養科目
担当教員名
川島 隆徳 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水3-4(S223)  
クラス
-
科目コード
LAH.T410
単位数
1
開講年度
2018年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2018年8月6日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

「我が国最高の理工系総合大学」である東工大の学生が、理工系の分野の広がりを知り、その分野の社会的位置づけを考え、分野を越えた俯瞰的な視点を獲得し、自らの専門について多元的に捉えるようにする。横断科目の各科目は、各学院とリベラルアーツ研究教育院とが協働して、科目を企画・運営する。

デジタル・ヒューマニティーズは、人文学に対する方法論的な問題意識に端を発し、近年発達してきた情報学のデジタル技術と人文知の融合を図る新しい学問領域である。文化資産をいかにアーカイブ化するかという問題から始まり、大規模データと計算機資源を活用した実証的・定量的なアプローチを主に扱っていく。講義ではテキスト、小説、批評、音楽などを対象にして、デジタル・ヒューマニティーズの活用による新たな人文学の地平を提示する。

到達目標

様々なデジタル技術を用いて人文学をどのように分析できるのかを学ぶ。また人文学についての理解を深めるとともに科学的な方法論の可能性、将来的な学問の姿についても考えていく。

キーワード

デジタル・ヒューマニティーズ、人文情報学、データマイニング、テキストマイニング、ビッグデータ、計量文体学、計量音楽学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

デジタルヒューマニティーズは新しい学問であるため、伝統的な方法論が明確に定まっているわけではない。そのため講義では実際の分析例を中心に、どのようなデータと目的に対してどのような方法論・アプローチが有効であるかを検討していく。各講義の最後にまとめの小レポートを課す。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 人文学とデジタル化 人文学をデジタル化することの必要性と意義について学ぶ
第2回 DHの概観 DHの学問領域としての広がりを学ぶ
第3回 デジタルアーカイブ・オープンデータ DHにとっての基礎研究データを保存、活用するための取り組みについて学ぶ
第4回 テキスト計量分析の方法論 テキストを統計的に分析するための基礎的な方法論について理解する
第5回 著者推定・作風変化・人物描写 伝統的な計量文体論のテーマであるテキストの著者推定のほか、文学における作風変化と人物描写を理解する
第6回 推敲過程・執筆スタイル 小説家のコンピュータ執筆のログデータを扱った実証的なアプローチについて学ぶ
第7回 地理情報システム・空間コーパス テキストデータにGIS(地理情報システム)を融合させた事例について学ぶ
第8回 計量音楽論 最先端の研究哲学・研究理念を踏まえ、音楽を計量的に分析することの意義と方法論について理解する

教科書

なし

参考書、講義資料等

徃住 彰文, 村井 源, 『量から質に迫る: 人間の複雑な感性をいかに「計る」か』, 新曜社, ISBN-10: 478851396X

成績評価の基準及び方法

各授業最後に書く小レポート(50点)と、学期末レポート(50点)
他のすべての横断科目と同様に、本科目では、当該分野(受講学生の専門分野あるいは本科目で扱った科学技術の分野)の「広がり」と「社会的位置づけ」についてオリジナルな考察を含むレポートの提出を単位認定の条件とします。レポートの課題の詳細については、最初の講義で解説します。

関連する科目

  • 特になし

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

連絡教員 猪原健弘(いのはらたけひろ)、inostaff[at]shs.ens.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること。連絡教員の居室は西9号館8階813号室。

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