2016年度 横断科目6:長寿社会と生命   Transdisciplinary studies 6:Longevity Society and Life

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開講元
文系教養科目
担当教員名
山口 雄輝  駒田 雅之  村上 聡  本郷 裕一  一瀬 宏  伊藤 武彦  弓山 達也 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水3-4(アイソトープ棟4階, 講義室)  
クラス
-
科目コード
LAH.T406
単位数
1
開講年度
2016年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
2016年9月12日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

「我が国最高の理工系総合大学」である東工大の学生が、理工系の分野の広がりを知り、その分野の社会的位置づけを考え、分野を越えた俯瞰的な視点を獲得し、自らの専門について多元的に捉えるようにする。横断科目の各科目は、各学院とリベラルアーツ研究教育院とが協働して、科目を企画・運営する。


 生命医科学分野の技術革新により、30年前には空想にすぎなかった様々なことが実験室レベルでは可能になってきた。しかし、それらが引き起こしかねない法的、倫理的、社会的な問題に関する議論は不十分である。本講義では、以下のような様々な問題について学生自身が自ら学び、考え、ディベートする機会を提供する。
・ゲノム編集技術を用いてヒトの生殖細胞を改変することを認めるべきか。
・安楽死を合法化すべきか。
・生物兵器に転用可能な研究を規制すべきか。
・ヒトのクローニングに関する研究をどう取り扱うべきか。
・本人の同意があっても臓器売買は認めるべきでないのか。
・個々人のゲノム情報の保護と利用をどのように両立させたらよいか。
 第1回の授業でディベートのチーム分けを行うので、本授業科目の履修を希望する者は必ず出席すること。本授業科目には定員があり、履修制限を課す場合がある。
 (1) 現代の生命医科学の倫理的諸問題について理解を深めること、そして (2) ディベート形式の討論を通じて論理的な思考力とコミュニケーション力を高めるのが本講義のねらいである。

到達目標

 本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)本講義で取り上げる倫理的諸問題について理解を深め、論点を整理することができる。
2)本講義で取り上げる倫理的諸問題について、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論と反駁を行うことができる。

キーワード

ディベート、生命科学、生命倫理

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

 
他のすべての横断科目と同様に、本科目では、学生自らが能動的に学ぶアクティブラーニングを重視します。したがって、各回の講義には必ず出席し、サマリーレポートを提出してください。特別な事情で講義に参加出来ない場合は、科目責任者に事前に報告してください。講義への出席は、科目の成績に反映されます。

第1回でコース概要を説明し、ディベートのルール・方法を説明し、学生をチーム(基本3人)に分け、第2回以降のディベートのスケジュールを編成する。第2回以降は、各回のテーマについて学生がディベートを行う。たとえばある回ではデュアルユース問題を取り上げ、「生物兵器に転用可能な研究は政府によって規制されるべきである」といったあらかじめ決められた議題について、担当チームが与野党に分かれてディベートする。議題とスケジュールは最初の授業で明らかにされるので、各チームは議題について事前に下調べ・準備しておくことができるし、それが求められる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 コース概要の説明。ディベートのルール・方法の説明。チーム分け。第2回以降のディベートのスケジュール編成。 ディベートのルール・方法を理解し、以降のディベートの準備をする。
第2回 遺伝子研究にまつわる倫理的問題。 遺伝子研究にまつわる倫理的問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第3回 現代医療の諸問題。 現代医療の諸問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第4回 微生物利用にまつわる倫理的問題。 微生物利用にまつわる倫理的問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第5回 再生医学にまつわる倫理的問題。 再生医学にまつわる倫理的問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第6回 脳科学にまつわる倫理的問題。 脳科学にまつわる倫理的問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第7回 個人のゲノム情報にまつわる倫理的問題。 個人のゲノム情報にまつわる倫理的問題について論点を整理し、賛否それぞれの立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。
第8回 総合問題。 これまでに取り上げた諸問題について包括的な立場から論理的かつ説得力のある立論を行うことができる。

教科書

特に指定しない。

参考書、講義資料等

特に指定しない。

成績評価の基準及び方法

他のすべての横断科目と同様に、本科目では、当該分野(受講学生の専門分野あるいは本科目で扱った科学技術の分野)の「広がり」と「社会的位置づけ」についてオリジナルな考察を含むレポートの提出を単位認定の条件とします。レポートの課題の詳細については、最初の講義で解説します。

(1) ディベートに先立って議題に関する情報収集や論点整理を行ったか、(2) ディベートで論理的かつ説得力のある立論と反駁を行うことができたか、(3) それ以外の授業時間にも積極的に関与したか、に基づいて評価される。

関連する科目

  • ZBA.A408 : 生命倫理特論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし。

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