2016年度 文系エッセンス2:科学技術倫理   Essence of Humanities and Social Sciences2:Ethics in Engineering

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開講元
文系教養科目
担当教員名
札野 順 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水5-6(H101)  
クラス
-
科目コード
LAH.S402
単位数
1
開講年度
2016年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2016年12月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

科学技術と社会・環境との関係を歴史的・多面的に考察し、現代の高度科学技術社会における科学者・技術者として重視すべき価値を共有する必要性を理解する。科学者・技術者が直面する可能性のある倫理問題を疑似体験し、倫理的意思決定の手法を学ぶ。科目全体を通して、「やってはならない」ことを強調する予防倫理だけでなく、科学者・技術者として「何ができるのか」を考える志向倫理を重視する。また、倫理的科学者・技術者が、社会の福利に貢献するだけではなく、自らの「よく生きること(well-being)」を高めることができることを理解する。加えて、組織において科学者・技術者がいかに行動すべきかを具体的な事例をとおして検討する。 責任ある研究・開発活動も、本科目の重要な要素である。

到達目標

本科目を履修することで、受講者は以下の目標を達成する。
1) 科学技術が社会・環境に正負両面で大きな影響を与えることを理解する。
2) 予防倫理と志向倫理について理解する。
3) 倫理的意思決定の方法を修得する。
4) 自分自身の強み(character strengths)について理解する。
5) よく生きること(well-being)を構成する要素について理解するとともに、他者への貢献が自らのwell-beingに関係することを認識する。
6) 科学者・技術者として重視すべき価値について理解し、これらを共有しようとする態度を持つ。
7) 組織の社会的責任について理解するとともに、そのなかでどのように行動すべきか設計する。
8) 責任ある研究活動とは何かについて理解し、研究者として重視すべき価値を共有する。

キーワード

本科目では、講義による知識の習得・理解だけではなく、調査報告書の提出、それに基づくプレゼンテーション、グループディスカッション等を通したアクティブ・ラーニングを行う。従って、講義への出席、諸活動への参加が不可欠である。

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本科目では、講義による知識の習得・理解だけではなく、調査報告書の提出、それに基づくプレゼンテーション、グループディスカッション等を通したアクティブ・ラーニングを行う。従って、講義への出席、諸活動への参加が不可欠である。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1) 科目概要と学習・教育目標 2) 新しい時代の科学技術者倫理とは何か 講義後、1)初回授業アンケートに回答し、第2回の講義に提出する。2)VIA Instituteのサイトから、the VIA Surveyに回答し、自らの強みについて理解する。https://www.viacharacter.org/survey/account/register
第2回 1) 講義:科学技術者が意思決定を迫られる状況とは 2)グループ討議1:スペースシャトル・チャレンジャー号事故 講義前に、1) 教科書Aの第1〜2章を通読, 2) チャレンジャーケースに関するレスポンスシートに回答 講義後、3)グループ発表の準備、
第3回 1) グループ発表1:チャレンジャー号ケース 2) 講義:科学技術と社会・環境 3) グループ討議2: グランドチャレンジに関する討議 講義前に、1)教科書A第3-5章の通読 講義後、2) グランドチャレンジに関する課題
第4回 1)講義: 新しい時代の技術者とは何かーその資質と能力ー 2) 講義:科学技術者としての行動設計 3) グループ討議: ソーラーブラインド 講義前、1) 教科書A 第6〜12章を通読、2)ソーラーブラインドに関する課題1
第5回 1) 講義: 科学技術者の責任ー優れた意思決定のもたらすものー 2) 講義: 組織の中でいかに行動すべきか 3) 講義: 東日本大震災以降の科学技術者 講義前、1) 教科書A 第13〜15章を通読
第6回 1) 講義:責任ある研究・開発活動とは何か 2)グループ討議:研究倫理プログラムのあり方 講義前に、1)教科書Aの第14章を通読、2)教科書Bの第1〜4章を通読、3)研究倫理事例に関する考察
第7回 1) 講義:科学の健全な発展のために 2) グループ発表: 研究倫理プログラム 講義前、1)教科書Bの第5章〜第8章を通読、2)グループ発表の準備
第8回 1)グループ討議及び発表:新しい時代の科学技術者倫理とは 講義前、1)研究倫理プログラムに関するレポートを完成させる、2)新しい時代の科学技術者倫理に関するレポートを完成させる。

教科書

A. 札野順編著、『新しい時代の技術者倫理』(放送大学教育振興会、2015年)

B. 日本学術振興会、『科学の健全な発展のためにー誠実な科学者の心得』(丸善、2015年)

参考書、講義資料等

第1回目の講義で指示する。

成績評価の基準及び方法

1) 授業参加(出席、グループ・ディスカッション、報告) 30%
2) 小課題(初回アンケート、VIA、事例分析など)30%
3) レポート 30%
4) その他 10%

関連する科目

  • LAH.T105 : 科学技術倫理A
  • LAH.T206 : 科学技術倫理B
  • LAH.T305 : 科学技術倫理C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特に履修の条件は定めない。

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