本講義は、ヨーロッパの自然風景に関する近代文化史を試みるものである。主要各国(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア)の自然景観をタイプ別に分類して各回のテーマとする。風景絵画や関連図像、文学、音楽などの事例を豊富に活用しながら、とくに17世紀から20世紀初頭に至るまでに変遷していった、ヨーロッパ特有の自然観・美意識・芸術文化の歴史を辿ってゆく。
近代ヨーロッパにおける自然観を、当時の芸術と文化を知ることによって学ぶ。
自然、田舎・郷土、景観、風景絵画、美術、文学、思想、崇高、ピクチャレスク、ロマン主義、ナショナリズム、愛国主義、ヨーロッパ、近代史
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
講義形式、ときどき授業の最後10分でリアクションペーパーを書くことも
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | アルカディア(理想郷)と田園風景 | 近代ヨーロッパ人の理想の自然景観と田園への憧れについて |
第2回 | 森林風景(1) | 愛国主義精神と関係する森 |
第3回 | 森林風景(2) | 風景画や文学に描かれる森 |
第4回 | 山岳風景(1) | パルナッソスから登山の誕生まで |
第5回 | 山岳風景(2) | ロマン派の山岳絵画と鉱山文学 |
第6回 | 水辺の風景(1) | 洞窟や滝など崇高美に関する水辺 |
第7回 | 水辺の風景(2) | 湖や川などピクチャレスクな水辺 |
第8回 | 海の風景 | 破天荒な海洋画の世界から海浜リゾートの誕生まで |
毎回レジュメを配布する。
河村英和『観光大国スイスの誕生』平凡社新書 ISBN-13: 978-4582856927
河村英和『イタリア旅行』中公新書 ISBN-13: 978-4121021267
毎授業時でなく、ランダム(計3回)、出席を兼ねた簡単なリアクションペーパーを書くこと(30%)。そして最終レポート(4000字程度、詳細は授業中に発表)の提出(70%)。
特になし
4月5日(水)は、新入生向けの文系教養科目一斉オリエンテーションを
行うため、授業は実施しません。
なおこのオリエンテーションは新入生向けのため参加する必要はありません。
授業の初回は4月12日(水)です。