地球環境問題をはじめ現代社会には深刻な課題が山積みだが、これらの諸問題に向き合い、各人なりに少しでも良い方向へと動いていく力は、どのように得られるのだろうか。「誰かにやってほしい」という受動的な希望ではなく、自ら創りたい未来を描き参画していく積極的な希望、「アクティブ・ホープ」を育みたい。アメリカから世界に広がったジョアンナ・メイシーらの「つながりを取り戻すワーク」を学び、転換期を生きる拠り所、「深いやすらぎ・大きな勇気」を探る。
ねらいは、環境など世界の諸課題に対して、きちんと現実を見つめ、どんな時にも希望を失わずに前向きに動け、人生と社会を豊かにする力を身につけること。
本講義を履修することによって以下の能力を修得する
1)地球環境問題など世界の諸課題を前に、現代が大きな転換期であることを理解する。
2)持続可能な社会に向けて、経済成長偏重でなく、生命を活かす価値観について理解する。
3)様々な課題に対して、前向きに歩み、人生と社会を豊かにしていく人間としての基礎力を身につける。
地球環境問題、絶望と希望、持続可能な社会、つながりを取り戻す
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
ジョアンナ・メイシー他の『アクティブ・ホープ』をテキストに、「つながりを取り戻すワーク」のプロセスに沿って、できるだけ体験的なワークも交えながら学ぶ。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | オリエンテーション、ジョアンナ・メイシーと「つながりを取り戻すワーク」 | テキストを読み始める。 |
第2回 | 世界の相互依存関係について発見する「つながりマップ」づくり。 | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第3回 | 『アクティブホープ』パート1「大転換」より、第1章:現代を覆う三つのストーリー 各自のミニレポートを元に、グループと全体での自由な討議で深める。以下同じ。 | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第4回 | 第2章:スパイラルを信じる | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第5回 | 第3章:感謝の気持ちを感じる | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第6回 | 第4章:世界に対する痛みを大切にする | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第7回 | 『アクティブホープ』パート2「新しい目で観る」より、第5章:自己という概念を広げる | これまでの部分の総復習 |
第8回 | 前半のふりかえり:小グループでの対話を経て、前半ふりかえりレポートを書く。 | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第9回 | 第6章:異なる種類の力を使う | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第10回 | 第7章:コミュニティの体験を豊かにする | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第11回 | 第8章:時間をより大きな流れでとらえる | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第12回 | 『アクティブホープ』パート3「前に向かって進む」より、第9章:気持ちが奮い立つようなビジョンをつかまえる、第10章:可能性を信じる勇気を持つ | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第13回 | 第11章:自分の周りにサポート・システムをつくる、第12章:熱意と活力を保ち続ける | テキストの次回の該当箇所を読み、ミニレポートを書く。 |
第14回 | 第13章:不確実性が私たちを強くする、全体のふりかえり | 全体をふりかえり、まとめのレポートを書く。 |
第15回 | 総まとめワークショップ:まとめのレポートを元に、総括する。 | 全体をふりかえり、今後を展望する。 |
『アクティブ・ホープ』(ジョアンナ・メイシー+クリス・ジョンストン著、三木直子訳、春秋社、2015年)
中野民夫『ワークショップ 新しい学びと創造の場』岩波書店、ISBN 4-00-43710-4
授業への参加度(毎回の宿題と積極的な参加):75%、中間と最終レポート:25%
特になし