私たちの学ぶ東工大とは、どのような大学か考えるための科目である。130年を越える東工大の歴史をつくった人々とその成果にかんする講義を聴き、キャンパスの関係の地を探訪しその産み出したモノに触れ、その歴史を学ぴ、その未来について考える。東工大の歴史を通じて、科学・技術の専門家をめざす東工大生が、日本の科学・技術の未来について、それぞれに考える。
本講義を履修することによって以下の能力を取得する。
1) 東工大を成り立ちとその変遷にかかわったのは、どのような人々であったかについて、適確な言葉で説明できる。
2) 東工大から生み出された代表的な成果を選び、具体的に説明できる。
3) 東工大の歴史について、その時代背景とつながりをつけながら説明できる。
大学史 東京工業大学 自校史 日本科学史
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
1回の授業時に一つのテーマを扱う。毎回の授業には、15分程度のグループディスカンションか演習を行う。その他が講義。最後に5分程度の感想・質問を感想カードに書く。最後の数回の授業を使って、学生発表を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 大学の歴史(序論) | ヨーロッパでの大学の起源から日本での近代大学の成立について簡単に説明できる。 |
第2回 | 東京工業大学の起源と歴史 | 東京工業大学の前身校である東京職工学校から工業学校、高等工業学校から東京工業大学に至る学校の発展の流れを、背景となる歴史的な背景とともに説明できる。 |
第3回 | 東工大をつくった人々:手島精一の生涯と業績 | 東京職工学校から東京高等工業学校に至る上でもっとも重要な役割を果たした手島精一の生涯と業績について説明できるようになる。 |
第4回 | 東工大のキャンパスの形成 | 現在の大岡山のキャンパスが歴史的にどのように形成されたか、キャンパスの地図を見ながら説明できるようなる。 |
第5回 | 東工大紹介の方法 博物館入門(学生発表の準備) | キャンパスを実際に踏査して、前回の知識を具体的に建東工大博物館を見学し、展示の方法に触れ、発表の課題の理解する。 |
第6回 | キャンパスツアー | 物と対応しながら理解し、とくに関心を引かれた建築物について具体的に口頭で第三者に説明できる。 |
第7回 | 東工大をつくった人々─ワグネル | 東工大の初期の窯業の歴史で重要な役割を果たした「お雇い外国人」ワグネルの生涯と業績について説明できるようになる。 |
第8回 | 窯業の伝統:河井・浜田から島岡まで | 東工大の窯業の伝統について、河井寛次郎、浜田庄司から島岡達三に至る関係の陶芸家の生涯と作品に触れ、それについて理解する。 |
第9回 | 東工大をつくった人々─和田小六 | 戦後の東工大の改革に最重要な役割を果たした和田小六の生涯と業績について理解する。 |
第10回 | フェライトの発明とその応用・産業化 | 東工大から生み出されたもっとも重要な業績であるフェライトの発明の経緯とその応用と産業化について、大まかに説明できる。 |
第11回 | 東工大での人文学・社会科学の系譜 | 戦後東工大における人文学・社会科学の歴史的背景とその成果について理解する。 |
第12回 | 東工大の建築(谷口吉郎から清家・篠原・坂本まで) | 東工大での建築家で大学教授である谷口吉郎から清家清、篠原一男、坂本一成を例に、その時代の違いとともに作品の特徴について説明できる。 |
第13回 | 東工大生命理工学部の起源とその魅力 | 東工大でもっとも新しい新学部である生命理工学部の起源と成立を例に、大学で新組織がどのようにできるのか理解する。 |
第14回 | 学生発表 | 東工大に関係する人物や業績を一つ取り上げて調査し、その成果を一人ないしグループで発表する。 |
第15回 | 学生発表 | 東工大に関係する人物や業績を一つ取り上げて調査し、その成果を一人ないしグループで発表する。 |
必要な資料は配布するか、事前にOCW-iにアップする。
とくになし
毎回の授業のあとに書いてもらう小レポート(15%)
キャンパス・ツアーでの課題レポート(5%)
授業を通して取得した知識と発表力を使って、東工大に関係する人物や成果について調査し、その成果を発表してもらう(80%)
事前に身につけているべき知識や技術はない