文化人類学の入門講義である。
文化とは何か、文化を学ぶ意義はどこにあるのか、様々な文化でいかに多様な世界観、物の見方があるのか、といった文化人類学の初歩をワークショップ方式を交えながら、自ら体験しながら学んでいく。
本講義のねらいは、人間の文化・社会生活の多様性や複雑性に対する人類学的な視点に気づき、自らの視野を広げるとともに、多様な価値観の中でのコミュニケーション能力を高めることである。講義はワークショップも取り入れたライブなものとなる。
本講義を履修することによって、以下の能力を習得する。
1)人間の文化の多様性を理解できるようになる。
2)多様な価値観の中で、他者の考えを理解し、自分の主張ができるようになる。
文化、世界観、多様性、コミュニケーション
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義形式のほか、ワークショップも取り入れ、自ら発見していくプロセスを大切にする。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション | 文化を学ぶ現代的意義を理解する。 |
第2回 | 文化の多様性 | 異なる文化によっていかに世界の捉え方、物の見方が異なるかを理解する。 |
第3回 | ワークショップ「他者を理解する・説明する」 | 他者の考えていることを理解し、それを他の人に説明できるようになる。 |
第4回 | 社会と人間1 | 人間は社会的存在であるということについて根本から理解する。 |
第5回 | 社会と人間2ーフィルムセッション「スリランカの悪魔祓い」 | 講師のフィールドワークを共有し、人間の社会性について理解を深める。 |
第6回 | 人類史総まとめー私たちはいかにして君になったか | 人類史を総覧し、自分自身の人類史的位置づけを理解する。 |
第7回 | 現代と人間 | 現代社会を文化人類学的に捉え、その意味を理解する。 |
第8回 | ワークショップ「私はいかに生きるか」 | 現代的課題を負った「人類」としていかに生きるかを探究する。 |
教科書は使用しない。資料は毎回の授業で配布する。
上田紀行『生きる意味』(岩波新書)、『人間らしさ 文明、宗教、科学から考える』(角川新書)、『『人生の〈逃げ場〉 会社だけの生活に行き詰まっている人へ 』(朝日新書)、『かけがえのない人間』(講談社現代新書)、『スリランカの悪魔祓い』(講談社文庫)、『ダライ・ラマとの対話』(講談社文庫)
レポート、講義の感想シート、講義への参加、貢献。
事前に身につけておくべき条件はない。講義への積極的な参加を期待する。