2022年度 量子化学基礎 A   Basic Quantum Chemistry A

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
理工系教養科目
担当教員名
山﨑 優一 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火1-2(W641)  
クラス
A
科目コード
LAS.C105
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年4月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

 本講義では、現代化学の基礎となる量子化学の初歩を扱う。量子力学誕生に至る前期量子論を概観したあと、量子力学の基本的枠組みを説明する。その後、箱の中の粒子を取り上げて、古典力学と量子力学の違いを詳しく学ぶ。さらに水素原子、多電子原子を説明する。引き続き、分子の構造とエネルギー、および化学結合を議論する。 
 本学学生として必要な理工系基礎科目の一つとして、化学分野のうちの量子化学の基礎について講義する。本科目を通して、化学に関する知識、方法や考え方が修得できるようにする。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)量子力学の基本的枠組みを説明できる。
2)元素の周期律を、原子中の電子の量子力学的状態に立脚して説明できる。
3)化学結合を、分子中の電子の量子力学状態に立脚して説明できる。
4)基本的分子の構造とエネルギーについて、分子軌道の概念を用いて説明できる。

キーワード

波動方程式、電子状態、パウリの原理、化学結合、原子・分子軌道

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

授業計画に従って、基本的に1回の授業で教科書1章分の内容を取り扱う。講義は、基本事項の説明、演習問題の解説および関連トピックの紹介からなる.担当教員の指示にしたがい、授業外の十分な予習・復習が必要である。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 量子力学誕生前夜-前期量子論  黒体放射、光電効果、水素原子の発光 教科書第I部1章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第2回 量子力学の基本  演算子と物理量、ハミルトニアン 教科書第I部2章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第3回 箱の中の粒子  古典力学と量子力学の比較 教科書第I部3章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第4回 水素原子  1電子系のハミルトニアン、角運動量、波動関数とエネルギー準位 教科書第I部4章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第5回 多電子原子  原子軌道、電子スピン、パウリの原理、電子配置、周期律 教科書第I部5章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第6回 分子の構造とエネルギー I  H2+イオン、分子軌道、軌道エネルギー 教科書第I部6章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。
第7回 分子の構造とエネルギー II  H2分子、分子軌道と結合性、混成軌道と分子の構造 教科書第I部7章を事前に読み、基本的な内容を理解する。関連した内容の演習問題。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

理工系学生のための基礎化学 量子化学 2022年度版,東京工業大学理学院化学系編,化学同人

参考書、講義資料等

特になし.
T2SCHOLAで資料が提供される場合がある.

成績評価の基準及び方法

講義で説明した量子化学の基礎に関する事項を理解しているか,期末試験で評価する.詳細は担当教員が説明する.
期末試験は対面実施する.ただし,新型コロナウイルス感染拡大状況等により,期末試験の実施方法は変更の可能性がある.

関連する科目

  • LAS.C110 : 化学実験第一
  • LAS.C112 : 化学実験第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし.

このページのトップへ