イノベーション論Ⅰ、Ⅱの目的は、改変行為により社会的利益を生み出すための条件を受講生が自分で考えることができるようにすることである。従って、ビジネス書やビジネス雑誌で述べられているような単なる事例解説は行わない。自らがイノベーションを実現するために、まず第一に必要なのは自分の状況を踏まえ課題を発見・分析し、実行可能なイノベーションについて考察できるようになることである。そして次に、既存の理論や事例分析が成り立つ条件を検証し、自らのイノベーション実現のために利用可能かどうかを判断できるようになることが必要がある。
イノベーション論Ⅰでは学生が第一段階の目的を達成できるよう、イノベーションの概念定義を行った後、講義とグループワークを通じて、技術と市場の関係を考えることを行い、自らの課題を分析するための始点を与える,。
シュムペータ-とドラッカーによって定義された「イノベーション」の概念を説明した後ドラッカーの「イノベーションと企業家精神」で述べられている「イノベーションの機会」について議論し、市場と製品の関係について大まかな理解を促す。
知識としてイノベーションの概念や事例を覚えるのではなく、自らがイノベーションの推進者となることを意識すること。
自らが面している課題をイノベーション契機ととらえ、課題を分析し解決策を考え始められるようになること。
概念システムとして解決策を考える必要性を理解する。
イノベーション 新結合 概念システム
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
グループワーク発表の日は発表の後に全体で議論を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガイダンス:MOTの学び方 | とくになし |
第2回 | グループ分け。 日本企業の特徴について | グループメンバー間での連絡体制構築 |
第3回 | イノベーションとは? シュムペーターとドラッカーの考え方を紹介 イノベーションが確率を含む概念であることを理解 | グループワーク |
第4回 | グループワーク;イノベーションの機会1~4の事例紹介. | グループワーク |
第5回 | グループワーク;イノベーションの機会5~8の事例紹介 | グループワーク |
第6回 | グループワーク;ドラッカーはイノベーションの機会の順をどのように決定したのか? | グループワーク |
第7回 | グループ・ワーク:機能体の共同体の事例紹介 | グループワーク |
第8回 | 組織の特徴と機能についての議論 イノベーションⅡに向けて | 特になし |
なし
ピーター・ドラッカー「イノベーションと企業家精神」
講義で資料は配付する
レポート80% 講義貢献20%
この科目は,「イノベーション論 II」の「履修前提科目」である。