本講義は、特に科学革命に関する描写に注目しながら、古代から17世紀後半までの科学の歴史をたどる。
それぞれの描写の違いを検討し、科学革命が学者たちによってどのように受け取られているのかを考える。
本科目を履修することによって、以下を習得する。
1) 科学および科学活動の起源と変遷について知る。
2) 現在の起源として過去を見るのか、その時代に価値が置かれていたものを見るのか、歴史の描き方について意見を持つ。
科学史 科学哲学 科学者 社会
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
最初に学生が課題の文献についてプレゼンテーションを行い、その後、ディスカッションを行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 記録的学問と論争的学問 | 「科学」の伝統がどのようなもでであるのか知る。 |
第2回 | パラダイムの形成 | クーンのパラダイム論と科学革命について知る。 |
第3回 | 紙・印刷と学問的伝統 | 中世における「科学」について知る。 |
第4回 | 近代科学の成立と雑誌・学会 | 学会とアカデミーの誕生について知る。 |
第5回 | 専門職業化の世紀 | 職業科学者の出現について知る。 |
第6回 | パラダイムの移植 | 後進国における「科学」について知る。 |
第7回 | その後の変革とデジタル化(補章) | 歴史の描き方について意見を持つ。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
中山茂、『パラダイムと科学革命の歴史』、講談社学術文庫、2013年。
英訳版:Shigeru Nakayama, Academic and Scientific Traditions in China, Japan, and the West (University of Tokyo Press, 1984).
H. F. Cohen, The Rise of Modern Science Explained: A Comparative History (Cambridge: Cambridge University Pres, 2015).
授業への参加(出席とプレゼンテーション)80% 、期末レポート 20%
主に英語の文献を利用する。
そのため、中級以上の英語読解力があることが望ましい。
参加者によってトピックを変更することがあります。