2019年度 認知・数理・情報分野方法論S1   Graduate Methodologies in Cognition, Mathematics and Information S1

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開講元
社会・人間科学コース
担当教員名
猪原 健弘 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
金3-4(W9-707)  
クラス
-
科目コード
SHS.M461
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
1-2Q
シラバス更新日
2019年4月2日
講義資料更新日
2019年7月21日
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

本講義の主題は「意思決定モデル」である。競争的および社会的意思決定状況を数理的にモデル化する方法と数理的に分析する方法を、ディスカッション、グループワーク、講義、演習を通じて取り扱う。具体的には、「標準形ゲーム」、「展開形ゲーム」、「オプション・フォーム」、「グラフ・モデル」、「シンプル・ゲーム」、「特性関数形ゲーム」、「会議」について、数理的な定義、例、分析方法を与えることで意思決定状況を数理的に記述し分析する能力を涵養する。

扱いたい意思決定状況の記述や分析のために適切な数理的なモデルを選択する能力、現実の状況を数理的なモデルとして表現する能力、数理的なモデルを分析し現実への示唆を導出する能力、数理的な分析の結果を簡潔に他者に伝える能力を涵養することが本講義のねらいである。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) 数理的なモデルで記述された意思決定状況の例を用いて、そこで使われている数理的なモデルの定義を述べることができる。
2) 数理的なモデルで記述された意思決定状況の例を数理的に分析して、分析結果を他者に伝えることができる。
3) 現実の意思決定状況を適切な数理的なモデルを用いて記述することができる。
4) 数理的なモデルで記述された現実の意思決定状況を数理的に分析し、その結果とそこから得られる現実の状況への示唆を他者に伝えることができる。

キーワード

標準形ゲーム、展開形ゲーム、オプション・フォーム、グラフ・モデル、シンプル・ゲーム、特性関数形ゲーム、会議

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
-

授業の進め方

1つの数理的なモデルにつき2回または3回の授業を使う。

1回目の授業では、その数理的なモデルで記述できる意思決定状況の例について、受講生が、はじめは1人で、次に他の受講生とペアで、さらに4人のグループで、最後に受講生全体で検討する。その後、取り上げた数理的なモデルについての講義と演習を行う。授業の最後に、個人の考察や他の受講生の考え、講義、演習を通じて学んだことを、受講生それぞれが「サマリー・レポート」に書いて提出する。

2回目および3回目の授業では、1回目の授業と同様、その数理モデルの分析方法を、ディスカッション、グループワーク、講義、演習を通じて学び、「サマリー・レポート」を提出する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 標準形ゲーム (1): 定義 標準形ゲームの定義を述べよ。
第2回 標準形ゲーム (2): 支配戦略均衡とナッシュ均衡 支配戦略均衡とナッシュ均衡を使った標準形ゲームの分析の結果を説明せよ。
第3回 展開形ゲーム (1): 定義 展開形ゲームの定義を述べよ。
第4回 展開形ゲーム (2): 後ろ向き帰納法と部分ゲーム完全均衡 後ろ向き帰納法と部分ゲーム完全均衡を使った展開形ゲームの分析の結果を説明せよ。
第5回 オプション・フォーム (1): 定義 オプション・フォームのの定義を述べよ。
第6回 オプション・フォーム (2): 安定性概念 安定性概念を使ったオプション・フォームの分析の結果を説明せよ。
第7回 グラフ・モデル (1): 定義 グラフ・モデルの定義を述べよ。
第8回 グラフ・モデル (2): 遷移時間分析 遷移時間分析を使ったグラフ・モデルの分析の結果を説明せよ。
第9回 シンプル・ゲームと重み付き過半数ゲーム (1): 定義 シンプル・ゲームと重み付き過半数ゲームの定義を述べよ。
第10回 シンプル・ゲームと重み付き過半数ゲーム (2): 独裁者、拒否権者、全員一致、プロパー性、対称性 独裁者、拒否権者、全員一致、プロパー性、対称性を使ったシンプル・ゲームと重み付き過半数ゲームの分析の結果を説明せよ。
第11回 シンプル・ゲームと重み付き過半数ゲーム (3): 影響力指数と提携影響力比較 影響力指数と提携影響力比較を使ったシンプル・ゲームと重み付き過半数ゲームの分析の結果を説明せよ。
第12回 特性関数形ゲーム (1): 定義 特性関数形ゲームの定義を述べよ。
第13回 特性関数形ゲーム (2): コア、シャプレー値、仁 コア、シャプレー値、仁を使った特性関数形ゲームの分析の結果を説明せよ。
第14回 会議: 定義、安定な代替案 会議の定義を述べよ。 安定な代替案を使った会議の分析の結果を説明せよ。
第15回 ポスター発表 バックグラウンド・レポート、モデル・レポート、アナリシス・レポートに基づき、グループでポスター発表をせよ。

教科書

指定しない。

参考書、講義資料等

講義資料はOCW-iか授業中の配布により与える。

成績評価の基準及び方法

授業中のディスカッション、グループ・ワーク、演習への積極的な参加が望まれる。また、2、3人からなるグループを作り、各グループに現実の意思決定状況を取り上げてもらい、その背景・詳細についてのレポート(バックグラウンド・レポート)、数理的なモデル化についてのレポート(モデル・レポート)、分析結果と考察についてのレポート(アナリシス・レポート)という3つのレポートを作成・提出してもらう。さらに、これら3つのレポートに基づくポスター発表をグループとして第2クオータの最後に行ってもらう。

成績評価は、毎回の授業で提出する「サマリー・レポート」(合計30%)、3つのレポート(各10%、合計30%)、ポスター(20%)、発表(20%)に基づいて行う。

関連する科目

  • SHS.M442 : 認知・数理・情報分野特論S1B
  • SHS.M443 : 認知・数理・情報分野特論F1A
  • SHS.M444 : 認知・数理・情報分野特論F1B
  • SHS.L411 : 社会・人間科学多分野分析統合演習S1A
  • SHS.L412 : 社会・人間科学多分野分析統合演習S1B

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

数理的な表現と分析に慣れていて、さまざまな社会問題への興味があることが望ましい。「社会・人間科学多分野分析統合演習S1A(論理と集合の基礎)」と「社会・人間科学多分野分析統合演習S1B(距離・収束・連続の基礎)」を履修済みであること、または、同等の知識があることが望ましい。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

猪原健弘(いのはらたけひろ)、inostaff[at]shs.ens.titech.ac.jp

その他

当講義は理学の内容からなる。

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