本講義では、日本における「自然」の思想を学ぶ。
「自然」に関する諸言説の読解・検討・批判を通して、日本における「自然」観を歴史的・総合的に把握する。
本講義では以下を目指す。
1)日本思想史上の「自然」観の特徴、背景、その多様性を把握する。
2)思想史研究で用いられる言説分析の手法の初歩を学ぶ。
日本、自然、思想史
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
プリントを配布しての講義形式。スライドやビデオも活用する。また、講義内容に関連し、テーマを定めて少人数によるグループ・ディスカッションを課すこともある。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション:「自然」と「nature」のあいだ | 柳父章『翻訳の思想―「自然」とNATURE』(1977)を読む。 |
第2回 | 日本の伝統的自然観の再検討(1)仏教思想、老荘思想 | 三枝博音『日本の思想文化』(1937)を読む。 |
第3回 | 日本の伝統的自然観の再検討(2)朱子学と反朱子学 | 三枝博音『日本の思想文化』(1937)を読む。 |
第4回 | 近代日本における自然観の諸相(1)幕末における「究理熱」 | |
第5回 | 近代日本における自然観の諸相(2)登山と国粋 | 志賀重昂『日本風景論』(1894)を読む。 |
第6回 | 近代日本における自然観の諸相(3)和辻哲郎「風土」 | 和辻哲郎『風土─人間学的考察』(1935)を読む。 |
第7回 | 近代日本における自然観の諸相(4)今西錦司と京都学派 | |
第8回 | まとめ |
なし。毎回プリントを配布する。
参考文献は講義の中で随時紹介する。
期末レポート:100%
なし