本講義は第二言語習得および言語学習について基礎的な知識を得ることを目的とする。主に日本語教育を題材として、第二言語習得の概念定義、言語適性、学習者の個別要因、学習における動機づけ理論、第二言語の習得方法、学習成果の評価について学ぶ。授業では、第二言語習得に関わる概念を、講義、文献講読、ディスカッション、グループワーク、演習を通じて理解する。また、自らの外国語学習について振り返り、効果的な語学学習について考える機会を設ける。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)第二言語の習得の基礎的概念について理解し、その方法について述べることができる。
2)第二言語の学習や評価を実践する方法を考えることができる。
日本語教育、第二言語習得、学習方法、言語適性、記憶、動機づけ、言語学習、評価
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義では、学生が第二言語習得についての文献を紹介し、引き続き講義やディスカッション、演習を行う。講義の後半では第二言語習得に関わる自ら定めたテーマについて調査計画をたてて調査を実施する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 言語処理のメカニズム | 年齢要因、社会的要因、学習スタイルなどと第二言語習得との関係を自らの学習経験と照らし合わせて分析する。 |
第2回 | 第二言語習得のメカニズム:知覚と記憶 | 言語処理理論についての文献を読み発表する。 |
第3回 | 第二言語学習のプロセス | 第二言語学習についての文献を読み発表する。 |
第4回 | 第二言語の習得方法 | 効果的と考える第二言語学習方法を調べ、その理論的背景、方法、効果について発表する。 |
第5回 | 学習成果の評価 | 実際に一つの外国語についての学習計画を立てて学習し、学習過程を記録する。 |
第6回 | 第二言語学習と動機づけ | 学習成果の評価方法を提案する。 |
第7回 | 発表と討議 | 効果的と思われる言語学習方法を提案し、その理論的背景、方法、学習結果、評価について報告する。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし。講義資料は授業中に配布する。
縫部 義憲 (監), 迫田 久美子 (編) 『 講座・日本語教育学 言語学習の心理』(2006)スリーエーネットワーク
成績評価は、授業中の演習課題と最終発表により行う。
なし。
佐藤礼子(さとう れいこ)、rsato[at]ila.titech.ac.jp
メールで事前予約すること。