2019年度 認知・数理・情報分野特論F1A   Graduate Lecture in Cognition, Mathematics and Information F1A

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開講元
社会・人間科学コース
担当教員名
山元 啓史 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水9-10(W9-707)  
クラス
-
科目コード
SHS.M443
単位数
1
開講年度
2019年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2019年3月25日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

本講義の主題は「言語変化」である。
研究アプローチは数理言語学である。
古代語の再構築を考える上で、考慮しなければならない研究手法について議論する。
言語の通時的変化の基本構造をデータ、実験、処理の3要素から整理する。
ディスカッション、グループワーク、講義、演習を通じて取り扱う。
言語変化を「仮説設定」「実証方法」「分布」「推定」「再現」「モデリング」の視点から議論する。
現代語における文化のあり方から、古代語の再現の可能性について、仮説を立てて、実証する方法論について考える。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)言語学の基本的な論文を読むことができる。
2)言語学のよい論文、読むべき論文を自分で探すことができる。
3)言語のモデル手法を1つは使うことができる。
4)言語の基本単位を計算処理し、考察することができる。

キーワード

言語学、言語心理学、心理学実験、数理分析、モデリング、実験計画、統計処理、言語処理

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

8回の授業でたった1本の論文を読むが、それぞれのセクションで非常に重要なことが含まれている。


タイトル、見出し、図表、図表のキャプション、文献、イントロダクション、コンクルージョン、方法、結果、考察のそれぞれの読み方。
図表から読み取る情報から全体を想像する。
文献の一つ一つのタイトルを読み、どんな領域なのかを想像する。
イントロダクションに書かれた目的を読み取り、言語学のどの領域に関するものなのかを推測する。
言語学の文法、語彙、音声、方言、言語変化、他、いずれの領域が出てもよいように基礎的な内容を概観する。
音声学・音韻論に関する内容を取り上げ、対照言語学について考える。
コンクルージョンに書かれた内容は、目的をどの程度達成できたのかを読み取る。
方法に書かれた手順を再現してみる。
結果に書かれた統計手法を吟味し、適切な使い方であるかどうかを検討する。
考察に書かれた内容はいくつからなるか、何について述べているかを他の文献を探しながら考える。
それぞれの演習をディスカッション・ペーパーにしたがって準備する。
最終的レポートとして、自分の探してきた良い論文を紹介する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 課題論文と授業の進め方。論文の読み方。 テーマに似た論文を探せ。
第2回 言語学の各論と概要。 文献のタイトルを読み、どんな論文か想像せよ。
第3回 音声学と音韻論、対照言語学。 母音・子音の音韻的特徴を述べよ。
第4回 言語分析方法論 言語分析の方法論の種類を述べよ。
第5回 言語統計解析演習 言語学で使われる統計手法を使って練習問題を作れ。
第6回 言語統計解析演習 自分の探してきた良い論文を紹介せよ。
第7回 考察の記述と言語研究の意義 考察の記述を読み、言語研究の意義について答えよ。
第8回 最終レポートの書き方 自分の探してきた良い論文を紹介せよ。

教科書

The Study of Language 6th Edition Author: George Yule, University of Hawaii, Manoa ISBN: 9781316606759

参考書、講義資料等

講義資料はOCW-iか授業中の配布により与える。

成績評価の基準及び方法

成績評価は、毎回の授業で提出する「サマリー・レポート」(合計50%)と期末試験(50%)に基づいて行う。

関連する科目

  • SHS.M442 : 認知・数理・情報分野特論S1B
  • SHS.M444 : 認知・数理・情報分野特論F1B
  • SHS.M461 : 認知・数理・情報分野方法論S1
  • SHS.L411 : 社会・人間科学多分野分析統合演習S1A
  • SHS.L412 : 社会・人間科学多分野分析統合演習S1B

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

言語学・応用言語学の基礎を履修済み、もしくは、同等の知識があることが望ましい。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

山元啓史(やまもとひろふみ)、yamagen[at]ila.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること。担当教員の居室は西1号館2階207号室。

その他

授業は英語で行われる。
受講者は英語で発表することが求められる。

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