授業の題名は 「映画論:映画的視覚情報の分析」とします。映画という視覚芸術について、実際に作品の鑑賞を行いながら議論と分析を行います。 最終的に、映画とは何か、我々が生きる現実との関わりは何かという問について考察を深めていくこととなります。
この授業の到達目標は
・ 映画を分析し、表現されていることを深く読み取るための方法論を身につける
・ 映画というフィクションを通じ、他者と意見交換しあう技術を身につける
・ 一次資料および二次資料を用い、特定の作品・監督・テーマ・表現方法についての小論を作成する
映画論、人文社会学、 映画史、 視覚芸術、映画監督論
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
(1) 受講生と相談の上、選択した映画作品を数回に区切りながら実際に鑑賞する(8回で2作品を扱う予定)
(2) 一定の鑑賞時間が過ぎた時点で、各自が読み取った情報やテーマに基づいて討論を行う。質問や討論には、全員が積極的に参加すること
(3) 第7週と8週には、課題に沿って個人が選んできた小論トピックについて、短い紹介と討論を行う予定
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | -授業方針の解説。映画とは何か、どう見れば良いかについての考えの共有。 -実際に作品#1を鑑賞しながら、分析の方法を検討。 | 映画の見方を検討:象徴論、監督論、時代背景、文化的表象論 |
第2回 | 作品#1 | 監督論 |
第3回 | 作品#1 | 時代背景: (1)物語が設定された時代(2)映画が製作された時代 |
第4回 | 作品#1 | 文化的表象論 |
第5回 | 作品#2 | 監督論 |
第6回 | 作品#2 | 時代背景: (1)物語が設定された時代(2)映画が製作された時代 |
第7回 | -作品#2 -受講生による小論課題の共有 | ・文化的表象論 ・小論への足がかりを作る |
第8回 | -作品#2 -受講生による小論課題の共有 | 映画について学んだことについて小論にまとめ、授業後1週間以内に提出 |
授業で取り扱う二本の作品が「教科書」となる。講師の方で候補を選び、その中から受講生がまだ鑑賞していない作品を特定し、それらを教材とする。
授業における議論の流れに則して適宜紹介する。
-授業への取り組み:50%
-小論課題:50%
・映画や映画理論に関する高いレベルの知識や経験は必要ありません。
・映画が好きであることも重要ですが、一方で、自分とは異なった観点を受け入れて検討できるだけの余裕もまた求められます。
・他者と交流できるレベルの日本語力が望ましいです。
本科目は「文化・芸術分野特論S1B」と共に履修することが望ましい。