多変量解析の主要な手法である回帰分析,数量化法,主成分分析,またネットワーク分析など,現象を数理的に扱う方法に関して,実際の研究例から学ぶ.また,現実の問題に対して,これらの手法をどのように適宜選択していくかを演習形式で学ぶ.
多種多様な数理的手法の中から,現実の問題に対して適切な手法を選び,必要なデータが何であるかを決定し,有効な研究計画を立案できる能力を養うことを目的とする.
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) 多様な数理的手法の性質と特長を理解する
2) 現実の複雑な課題を解決する場面において、適切な手法を選択する
3) 対象と目的に即した数理的手法を中心とする研究計画書の作成を行う
多変量解析、ネットワーク分析
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
前半では数理的手法の特徴を具体的な研究の実例に基づいて講義する。後半では講義の内容に基づき、現実社会の実際の課題に関して実践的に演習を行う。対象からどのようなデータを取得するか、どのような分析手法を適用するべきか、またその結果どのような成果が得られると期待されるかについて検討を行う。最後に、検討結果に基づいて研究計画書を作成する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガイダンス | 多変量解析とネットワーク分析にどのような手法があるか調べよ |
第2回 | 仮説検定・分散分析 | 検定・分散分析を用いた研究計画書を作成せよ |
第3回 | 単回帰・重回帰・数量化1類 | 単回帰・重回帰・数量化1類を用いた研究計画書を作成せよ |
第4回 | 因子分析・主成分分析 | 因子分析・主成分分析を用いた研究計画書を作成せよ |
第5回 | 数量化3類 | 数量化3類を用いた研究計画書を作成せよ |
第6回 | 共分散構造分析 | 共分散構造分析を用いた研究計画書を作成せよ |
第7回 | 判別分析・数量化2類 | 判別分析・数量化2類を用いた研究計画書を作成せよ |
第8回 | 多次元尺度構成法 | 多次元尺度構成法を用いた研究計画書を作成せよ |
第9回 | クラスター分析 | クラスター分析を用いた研究計画書を作成せよ |
第10回 | ネットワークの基礎 | ネットワーク表現を用いた研究計画書を作成せよ |
第11回 | サブグラフ・クリーク | ネットワークにおけるサブグラフやクリークの概念を用いた研究計画書を作成せよ |
第12回 | ネットワーク中心性 | ネットワークの中心性を用いた研究計画書を作成せよ |
第13回 | ネットワークの構造分析 | ネットワークの構造による分析手法を用いた研究計画書を作成せよ |
第14回 | ネットワークとランダム性 | ランダム性を含んだネットワーク分析を用いた研究計画書を作成せよ |
第15回 | スモールワールドとスケールフリー | 大規模ネットワークを用いた研究計画書を作成せよ |
なし
永田靖,棟近雅彦,『多変量解析入門』, サイエンス社, ISBN-10: 4781909809
安田雪,『実践ネットワーク分析――関係を解く理論と技法』, 新曜社, ISBN-10: 4788507811
今野紀雄, 井手勇介, 『複雑ネットワーク入門』, 講談社, ISBN-10: 4061557807
各授業でフィードバックシートを提出する
線形代数学の基礎を習得していることが望ましい。
当講義は理学の内容からなる。