100年に1度といわれる大変革期を迎え、新時代の要請や課題をどう取り込み、融合して人類の利便性に繋げられるかが問われている。それには過去の有効な知識や経験をベースに、新境地を切り開く必要がある。旧態を乗り越えて理解し合い(交流、融合)、分野や専門に閉じず、発想のステージを広げ(越境)、相互の共感と社会実現を図る(社会実装、情報伝達、マスメディア)ことを目指す。
今年度のゲスト講師は科学ジャーナリストとしての深い経験を活かし、新聞文章を原型に科学技術の現場取材のエピソードなどを交えながら「文章作成のコツ」「思考の整理法」「プレスリリースのあり方」等々の実践にも力点を置く。新聞、テレビ、雑誌などのメディア希望者だけでなく、的確な表現方法を習得したい研究者、政府・自治体などの公共政策希望者や、防災・危機管理・環境政策に関心のある学生にも必須。
多様な情報や考え方を「どのように融合させて自分の思考や活動に活かしていくか」その方法論を学ぶ。具体的には、科学・技術分野の知識にアート、メディア論、デザイン、コミュニケーション論、社会学などと組み合わせて新たな課題や発見を創り出すプロセスを体験する。
とくに今年度は、自分の持っている思考、興味、課題、研究状況などを、どのように言語化し、他に伝えて共有するか、その表現方法を学ぶ。断片的なデータを見せるだけでは、他人はそこから生き生きとしたストーリーを受け取ることはできない。
融合 テクノロジー メディア アート デザイン 歴史 社会
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
それぞれが抱える未整理の思考や構想、課題、研究過程をどのように言語化するか、的確に分かりやすく伝達するための技法を習得する。最終的には構想のストーリー化、文章化を体得できるようにする。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 異分野融合とメディア1 | 異分野融合の歴史等を外観、文章がどのように関わったかを考察する。 |
第2回 | 異分野融合とメディア2 | 分かりやすい文章のあり方と伝え方の基本ルール解説。 |
第3回 | ケーススタディ メディアから見た異分野融合 | 最新科学のトピックにみる融合の魅力。 |
第4回 | ケーススタディ メディアから見た異分野融合 | 融合は想像のレゴブロック。融合無くして進歩なし。 |
第5回 | データからストーリーへ1 | 個々のデータから、要素を組み合わせて新たなストーリーを作る。 |
第6回 | データからストーリーへ2 | 総合化されたもの、複雑なものから基本的な要素を取りだす。 |
第7回 | 異分野融合を作る | 学生の専門を的確にプレゼンし、異分野関係者にも理解を深める。 |
第8回 | 異分野融合を作る | 未知の概念を、適切な言葉で表現するにはどんな想像力が必要か。 |
特になし
野原 佳代子『ディスカッションから学ぶ翻訳学』2014 三省堂
講義受講と演習、討論による
今年度は日本語開講です。
日本語開講と英語開講のクラスを年度ごとに分けて実施しています。今年度は日本語のみの開講とします。