社会における問題解決のため、工学や科学技術を具体的に応用するためには、課題・ニーズをふまえてシステムをデザインし、付随するメリット、デメリットおよびリスクの定量化が重要である。加えて、こうした情報に基づき、受益者の立場、規制当局の立場、生産者の立場など様々な異なる主体の意志決定や受容性を考慮し、適正な技術選択やシステム設計を実現することが重要である。本講義では事例を通じて融合理工学におけるシステムデザインおよびアセスメントの方法論を学ぶ。
本授業の履修によって、次の能力を修得する。
1)持続可能な発展、環境負荷、技術の社会的受容性、リスク評価と管理に関する基礎的概念が説明できる。
2)上記の項目に関するデザインや定量化を含めた評価ができる。
3)具体的なシステムを対象にアセスメントが適用できるようになる。
持続可能性、社会的受容性、リスク評価、コミュニケーション
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
主として講義形式で進める。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | (システムの理解)社会システムの特性、政策との関連性と意思決定モデルの多様性 | この授業の全体的な流れを理解する。 |
第2回 | (システムの理解)/(デザイン手法)関連する諸学問との位置づけ、システム分析からみた手続き | この授業で扱うシステムの位置づけを理解する。 |
第3回 | (デザイン手法)問題発見とデータ収集、構造化 | 関心あるシステムに関連した問題の構造化を考える。 |
第4回 | (デザイン手法)代替案の検討を通じたデザイン(参加的手法も考慮) | 代替案や関係主体の参加に関するデザイン手法を理解する。 |
第5回 | (アセスメント各論)アセスメントの枠組みと評価の概念 | アセスメントに共通する考え方を理解する。 |
第6回 | (アセスメント各論)システムの効率性や有効性からみた評価(費用便益、費用効果など) | 典型的な評価手法を理解し、事例を収集する。 |
第7回 | (アセスメント各論)評価手法の多様性1(環境アセスメント、LCAほか) | 評価手法の多様性を理解する。 |
第8回 | (アセスメント各論)評価手法の多様性2(リスクの定量化と管理) | リスクの評価や管理手法を理解する。 |
授業中に紹介する予定
授業中に紹介する予定
各回における修得度の評価40%、レポート60%
特になし。