2021年度 水資源システム   Water Resource Systems

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開講元
土木工学コース
担当教員名
鼎 信次郎 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8  金7-8  
クラス
-
科目コード
CVE.B401
単位数
2
開講年度
2021年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2021年3月19日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

 地球の水循環と水資源・水災害に関わる様々な課題は、21世紀の人類の主要課題の一つである。また、それらに関する昨今の高度な研究成果は、土木工学の水資源・水循環分野に留まらず、Anthropocene(人類世)ともいわれる現代の環境学における代表的な応用例ともいえる。本講義で対象とする具体的な項目(取り上げるトピック)は、セクター別・要素別には、都市と水、農業と水、森林と水、大規模な洪水災害などである。また、世界的な全体像の把握という面においては、水資源アセスメント、ヴァーチャルウォーターとウォーターフットプリント、地球温暖化(緩和策と適応策)などを取り上げる。このように、スケールは流域レベルから全世界レベルにわたる。本講義では、個別の知識や数式の獲得には必ずしも主眼を置かず、水や環境のデザインとマネジメントのための概念や見方を得ることを優先する。また、議論やプレゼンテーションを重視する。これらを通して、地球規模から流域規模にわたる水循環・水資源システムの主要課題について、最新かつ包括的な知見と概念・視点を得て、議論を展開し、解決策を提示していくことが期待される。
 本講義のねらいは、それら各主題に関する代表的な例について、問題の把握と解決策の提示を目的とした知識の伝達の後、学生の主体的な参画を通して、調査・考察、議論、プレゼンテーションなどを順次行っていくことである。多くの日本人学生にとっては、地球の環境や資源・災害に関わる様々な問題について、手段としての英語を用いて恐れず議論・発表をしてみる良い訓練の場ともなるであろう。

到達目標

 本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
1) 地球規模から流域規模にわたる水循環・水資源システムの主要課題について、最新かつ包括的な知見と概念、視点
2) それらのテーマについて、議論を展開し、解決策を提示する能力

キーワード

水文学、水循環、水資源、洪水、渇水、地球環境、気候変動、地球温暖化、人類世、持続可能性

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義、議論、小テストをミックスさせた形で毎回行ないます。グループでの調査、発表の機会もあります。今年は、説明の回とグループでの議論・発表の回とを交互に実施の予定です。複合的・融合的な存在を対象とするため、第1回から14回のトピックを融合させて進める可能性があります。各トピックの問題把握と解決策の議論を2回に分けない可能性があります。各トピックは独立のため、順番が変わることがあります。オーディオ・ビデオを用いてホットトピックを紹介することがあります。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イントロダクション:地球の水循環と水資源システムとは この講義の対象と目的を理解する。例題について議論する。
第2回 気候変化の不確実性1(問題の把握; 教員による解説)(グループへの分割、以下の1においても同様) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。グループに分けて、議論を開始する。
第3回 気候変化の不確実性2(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して議論し、提案する。
第4回 森林と水1(緑のダム1)(問題の把握; 教員による解説) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第5回 森林と水2(緑のダム2)(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第6回 都市と水1(問題の把握; 教員による解説) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第7回 都市と水2(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第8回 ヴァーチャルウォーター貿易とウォーターフットプリント1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第9回 ヴァーチャルウォーター貿易とウォーターフットプリント2(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第10回 ソフトパス:水利用転用・水市場1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第11回 ソフトパス:水利用転用・水市場2(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第12回 日本の水マネジメントの歴史1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第13回 日本の水マネジメントの歴史2(議論とグループプレゼンテーション) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第14回 現代日本の水害(問題の把握、議論・プレゼンテーション) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握し、解決策を議論し、提案する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

資料は講義中に配布する

成績評価の基準及び方法

評価は、レポートあるいはプレゼンテーションの内容・質による。各トピックに対してレポートあるいはプレゼンテーションがある。これらに変更等がある場合は、講義初回のイントロダクションと同時に説明する。

関連する科目

  • CVE.G401 : 水環境科学
  • CVE.G402 : 環境統計学
  • GEG.E412 : 水資源保全論
  • GEG.E502 : 水環境解析論
  • GEG.E411 : メガシティーの大気環境学
  • CVE.B311 : 河川工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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