2016年度 水資源システム   Water Resource Systems

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開講元
土木工学コース
担当教員名
鼎 信次郎 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火9-10(M112)  金9-10(M112)  
クラス
-
科目コード
CVE.B401
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

 地球の水循環と水資源・水災害に関わる様々な課題は、21世紀の人類の主要課題の一つである。また、それらに関する昨今の高度な研究成果は、土木工学の水資源・水循環分野に留まらず、Anthropocene(人類世)ともいわれる現代の環境学における代表的な応用例ともいえる。本講義で対象とする具体的な項目(取り上げるトピック)は、セクター別・要素別には、都市と水、農業と水、森林と水、大規模な洪水災害などである。また、世界的な全体像の把握という面においては、水資源アセスメント、ヴァーチャルウォーターとウォーターフットプリント、地球温暖化(緩和策と適応策)などを取り上げる。このように、スケールは流域レベルから全世界レベルにわたる。本講義では、個別の知識や数式の獲得には必ずしも主眼を置かず、水や環境のデザインとマネジメントのための概念や見方を得ることを優先する。また、議論やプレゼンテーションを重視する。これらを通して、地球規模から流域規模にわたる水循環・水資源システムの主要課題について、最新かつ包括的な知見と概念・視点を得て、議論を展開し、解決策を提示していくことが期待される。
 本講義のねらいは、それら各主題に関する代表的な例について、問題の把握と解決策の提示を目的とした知識の伝達の後、学生の主体的な参画を通して、調査・考察、議論、プレゼンテーションなどを順次行っていくことである。多くの日本人学生にとっては、地球の環境や資源・災害に関わる様々な問題について、手段としての英語を用いて恐れず議論・発表をしてみる良い訓練の場ともなるであろう。

到達目標

 本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
1) 地球規模から流域規模にわたる水循環・水資源システムの主要課題について、最新かつ包括的な知見と概念、視点
2) それらのテーマについて、議論を展開し、解決策を提示する能力

キーワード

水文学、水循環、水資源、水災害、洪水、渇水、河川、地球環境、気候変動、地球温暖化、人類世、持続可能性

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義、議論、小テストをミックスさせた形で毎回行ないます。グループでの調査、発表の機会もあります。複合的・融合的な存在を対象とするため、第1回から15回のトピックを融合させて進める可能性があります。各トピックの問題把握と解決策の議論を2回に分けずに、トピック数そのものを増やす可能性があります。各トピックは独立のため、順番が変わることがあります。オーディオ・ビデオを用いて、しばしばホットトピックを紹介します。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イントロダクション:地球の水循環と水資源システムとは この講義の対象と目的を理解する。
第2回 都市と水1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第3回 都市と水2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第4回 農業と水1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第5回 農業と水2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第6回 大規模洪水災害ー幾つかの実例に基づいて1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第7回 大規模洪水災害ー幾つかの実例に基づいて2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第8回 世界水資源アセスメント1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第9回 世界水資源アセスメント2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第10回 ヴァーチャルウォーター貿易とウォーターフットプリント1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第11回 ヴァーチャルウォーター貿易とウォーターフットプリント2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第12回 森林と水1(緑のダム1)(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第13回 森林と水2(緑のダム2)(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。
第14回 気候変動の緩和策と適応策1(問題の把握) このトピックにおける主要問題を一つ取り上げ、把握する。
第15回 気候変動の緩和策と適応策2(解決策の議論) 取り上げた問題に対して、解決策を議論し、提案する。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

資料は講義中に配布する

成績評価の基準及び方法

各テーマに対しての試験・レポート(80%)、解決策の議論時のグループワークへの貢献(ディスカッション、リーダーシップなど)(20%)で評価する。レポート(試験)の評価は、レポート(あるいは答案)の内容・質による。各トピックに対して小レポートあるいは小試験がある。グループワークでのプレゼンテーション材料はレポート・試験の一つとみなすことがある。これらに変更等がある場合は、講義初回のイントロダクションと同時に説明する。

関連する科目

  • CVE.G401 : 水環境科学
  • CVE.G402 : 環境統計学
  • GEG.E412 : 水資源保全論
  • GEG.E502 : 水環境解析論
  • GEG.E411 : メガシティーの大気環境学
  • GEG.E511 : グローバル・ローカル変動環境下の社会ー生態系共存システム論
  • GEG.E401 : 地球環境システムと生態系のダイナミクス
  • CVE.B311 : 河川工学
  • CVE.G310 : 水環境工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

その他

特になし

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