政府や営利企業から供給されない財・サービスの創造により、社会の課題の解決を目指す社会起業に対する期待が高まっている。この授業では、そのような活動を行う組織がいかに社会に価値を提供しているのか、事業として持続可能な仕組みをいかに確保しているのかをみていく。さらに、自らが課題解決者として社会の課題を創出していくための事業モデルを検討することで、社会起業に対する理解を深める。
実際に社会起業を立ち上げることに関心のある学生はもちろん、企業の共有価値(CSV)創造や、営利企業の立ち上げに関心のある学生に受講を勧める。
・社会イノベーション、社会起業の背景と特性が理解できる。
・社会の課題を発見し、その解決策を持続可能な形で提示・実行する力を獲得する。
社会起業、社会イノベーション、アントレプレナーシップ
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
授業テーマに基づき、次の構成で行う。①社会起業の特性の理解(第1回~第2回)、②事例研究(第3回~第7回)、③社会起業の事業モデルづくり(第7回~第15回)
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 社会起業を学ぶ意義 | 社会の課題解決法として期待される社会起業を学ぶ意義を理解する |
第2回 | 活動持続のための収益モデル | 社会起業のビジネスモデルの特徴をひもとき、持続可能性のカギを探る |
第3回 | 事例研究1 | 事例を分析し、発表する |
第4回 | 事例研究2 | 事例を分析し、発表する |
第5回 | ゲストスピーカーによる講演1 | 実際に社会起業に取りくまれているゲストを招き、活動内容について学ぶ |
第6回 | ゲストスピーカーによる講演2 | 実際に社会起業に取りくまれているゲストを招き、活動内容について学ぶ |
第7回 | ゲストスピーカーによる講演3 | 実際に社会起業に取りくまれているゲストを招き、活動内容について学ぶ |
第8回 | 実践1:課題の発見 | 社会にある解決すべき課題を明確化する |
第9回 | 実践2:課題の解決方法の検討・提示と、社会的価値の明確化 | 課題に対する解決策を検討し、その解決策のもたらす社会的価値を明確化する. |
第10回 | 実践3:持続可能性の追求と事業モデルづくり | 課題解決策を事業モデルに落とし込む |
第11回 | 実践4:中間報告とディスカッション | 提案内容を共有し、意見交換をする |
第12回 | 実践5:仮説の整理と検証計画 | ビジネスモデルを支える仮説を明確にし、その検証計画をたてる |
第13回 | 実践6:検証結果に基づくモデル修正 | 仮説検証結果に基づき、計画を見直す |
第14回 | 実践7:発表 | グループ毎に発表し、相互評価する |
第15回 | 実践8:最終提案 | 発表時のコメントを活かし、最終提案をまとめる |
講義内で配布
マーク・J・エプスタイン、 クリスティ・ユーザス (2015) 「社会的インパクトとは何か ― 社会変革のための投資・評価・事業戦略ガイド」、英治出版.
レポート2回:40%(各20%)、
グループワークの成果・貢献度:40%、
授業への参加度・貢献度・リアクションペーパー:20%
双方向型、参加型の授業である。ディスカッションやワークへの積極的な参加を求める。
特に無し。