2022年度 コンクリート・地盤工学実験第二   Concrete and Geotechnical Engineering Laboratory II

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開講元
土木・環境工学系
担当教員名
岩波 光保  千々和 伸浩  竹村 次朗  髙橋 章浩  澤田 茉伊  堀越 一輝  中山 一秀  友部 遼 
授業形態
   (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金5-8(地盤工学実験室,コンクリート実験室)  
クラス
-
科目コード
CVE.N331
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2022年5月11日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義は社会基盤施設の力学的基礎に焦点をあてた演習講義であり、特に鉄筋コンクリート構造工学と地盤工学に関する実験を行う。
鉄筋コンクリートに関する実験では、鉄筋コンクリート部材の製作とその破壊試験を通じ、鉄筋コンクリートがどのように作られ、どのように破壊していくのかを体得する。また創造設計コンペティションにより、設定課題に対する戦略設定、合意形成、技術的課題克服プロセスを経験する。
地盤工学は理論と実挙動が必ずしも正確に一致する分野でない。そのため実験を通して土の特性、土構造物の挙動を計測、観測することは極めて重要である。この講義では,一軸圧縮試験及び一面せん断試験によって支持力、土圧、斜面安定などの古典的な安定解析に必要不可欠な土のせん断強度を得る。また、これらの実験結果と与えられる非排水三軸圧縮試験結果から応力履歴、現在の間隙比や応力状態が、土の強度・変形特性に与える影響を理解する。これらの力学実験より得られた結果を基に、基礎構造物の提案を行い、模型実験を行うことにより予測と実際の差を確認する。
社会基盤構造物の基礎となる鉄筋コンクリートと地盤の力学的特性について、講義で学習した内容を実験により確認するとともに、技術開発で求められるマネジメントを理解し、土木技術者としての素養を涵養することが本講義のねらいである。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)鉄筋コンクリート部材の破壊進展プロセスおよび最終破壊性状の違いを説明できる。
2)鉄筋コンクリート部材の製作プロセスを説明できる。
3)与えられた課題に対する戦略を立案、グループでの合意形成を図ることができる。
4)セメント系材料の材料及び構造設計に関する技術ノウハウを組み合わせ、目標達成に向けた戦略を具現化できる。
5)土の間隙の大きさが砂質土および粘性土のせん断特性に及ぼす影響を説明できる。
6)圧密試験,一軸・三軸試験結果を用いて支持力の評価を行い、基礎の設計に関する技術ノウハウを組み合わせ、戦略を具現化できる。

キーワード

鉄筋コンクリート構造、土質力学,地盤構造物

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

グループに分かれての実験実習を行います。グループごとに指定された部屋に集合し、講義内容の理解度を確認する前試問を行った後、実験室にて実習、必要に応じて適宜後試問を行います。各回レポート課題が課されます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 第1回 鉄筋コンクリート部材の製作 第2回 鉄筋コンクリート部材の性能評価試験 第3回 セメント系材料を用いた創造設計コンペティション①設計と製作 第4回 セメント系材料を用いた創造設計コンペティション②性能評価 第5回 粘土の一軸圧縮試験,砂質土の一面せん断試験 第6回 粘土地盤上の基礎の変形・破壊実験(遠心模型実験による支持力コンテスト) 第1回 鉄筋コンクリート部材の製作プロセスと、その技術的背景の理解。 第2回 鉄筋コンクリート部材の破壊進展プロセスと破壊性状の違いの理解。 第3回 課題への対応戦略設定と合意形成。戦略実現のための材料および構造設計。 第4回 各自の戦略や技術工夫をわかりやすく伝えるプレゼンテ―ション法。 第5回 間隙比や応力状態が、土の強度・変形特性に与える影響の理解。 第6回 各自で支持力改善プランを提案し、実際に遠心模型実験で検証する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。

教科書

担当教員が準備した講義用資料を用いる(初回に配布)。
『土質試験ー基本と手引き(第二回改訂版)』、地盤工学会、ISBN978-4-88644-084-6

参考書、講義資料等

村田二郎、岩崎訓明編『新土木実験指導書―コンクリート編(第四版)』、技報堂出版、ISBN : 4-7655-1708-X
二羽淳一郎著『コンクリート構造の基礎』、数理工学社、ISBN: 978-4901683333
大即信明 ・宮里心一著『コンクリート材料』、朝倉書店、ISBN: 978-4-254-26501-9
岩波光保・伊藤始・皆川浩・佐川孝広著『コンクリート工学』、理工図書、ISBN: 978-4-8446-0909-4
山口柏樹著『土質力学(講義と演習)』、技報堂出版、ISBN:978-4765513425
木村孟、日下部治編『新土木実験指導書』、技報堂出版、ISBN:978-4765515184
石原研而、木村孟著『土木工学大系 8 土質力学』、彰国社、ISBN:4-395-40008-6

成績評価の基準及び方法

レポート(100%)。ただし演習講義のため全出席が前提である。

関連する科目

  • CVE.E201 : コンクリート工学
  • CVE.E301 : コンクリート構造
  • CVE.C201 : 土質力学第一
  • CVE.C202 : 土質力学第二
  • CVE.C310 : 土質基礎工学
  • CVE.N231 : コンクリート・地盤工学実験第一

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

コンクリート構造(CVE.E301)、土質力学第二(CVE.C202)および土質基礎工学(CVE.C310)を履修していること、または同等の知識があること。

その他

各実験はグループ単位で順不同に行います。各グループの実験スケジュールはガイダンス時に提示します。

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