2019年度 水理学第一   Hydraulics I

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開講元
土木・環境工学系
担当教員名
木内 豪  中村 恭志 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
火3-4(M114)  金3-4(M114)  
クラス
-
科目コード
CVE.B201
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2019年5月15日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義では水理学のうち,水の流れの理解に必要となる基礎的な概念と原理について説明する。流れの場の記述方法を説明し,流体運動の基礎方程式であるNavier-Stokes方程式と連続条件式を導いたのち,非粘性・粘性流体の基本的な運動の記述を説明する。水面に生じる水面波の波動現象について説明したのち,水理学における基礎原理であるエネルギーおよび運動量の保存則と,それにより説明される基本的な水理現象について説明を行う。
 流れの場の記述法や流体運動の基礎方程式系を習得し,流体運動を把握する上で基本となるいくつかの重要な概念を理解するとともに,水理学における基礎原理であるエネルギーおよび運動量の保存則について理解することをねらいとする。海洋,河川,湖沼などの安全・健全な環境の維持・管理が社会的に求められているが,それには水の流れの理解が必須となる。本講義において水の流れの基礎原理と基本的現象について理解しておくことで,実環境において複雑多岐な様相を呈する水の流れを理解し,河川や湖沼で生じる流れについてさらに深く学ぶ土台を得ることができるはずである。

到達目標

 本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1.流れの場の記述法や流体運動の基礎方程式系について,それらの意味を十分把握し,書き下すことができる。
2.粘性や渦度,循環など,流体運動を把握する上で基本となる重要な概念を理解し,それらの物理的意味を説明できる。
3.水面波の波動現象に関わる基礎的な原理を理解し,それらの物理的特徴を説明できる。
4.エネルギーおよび運動量保存則についてそれらの基礎原理を理解し,いくつかの典型的な流れに対して応用できる。

キーワード

流れの場の記述法,Navier-Stokes方程式,渦度・循環と粘性,水の波,微小振幅波,Bernoulliの定理,運動量保存則,比エネルギー,フローネット

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
- - - -

授業の進め方

講義で取り扱った事柄について適時演習課題を課します。各回の講義各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 「流体」の概念,流れの場の記述方法 流体を記述する視点,必要な数学的記述方法について理解する
第2回 流体運動の基礎方程式 ー運動方程式と保存式(連続条件式)の導出 運動方程式であるNavier-Stokes方程式,体積保存式である連続条件式を理解する
第3回 流体運動の基礎方程式の性質 ー方程式の解の例(容器中の静水圧分布,2次元Poissuile流れ) 基礎方程式を簡単な流れ場を例に解き,基礎的な流れについて理解を深める
第4回 流体の「変形速度」とその3成分 ー伸び縮み速度,回転速度,ずり変形速度 流体の各種の変形について,流れ場との関係性と応力について理解する
第5回 流れのパターンの表現法,渦度と循環 ー流線・流跡線・流脈線などの流れの可視化方法 流関数の定義,流線等の表現方法を説明し,渦度と循環について理解する
第6回 流れと拡散現象 ー移流拡散方程式,渦度の生成と拡散,粘性の役割,境界層 拡散方程式,乱流の基礎的な理解と拡散・粘性との関連について理解する
第7回 水の波(1) ー波動現象の基礎的性質 水面波の基礎的性質,速度ポテンシャル,水位の基礎方程式について説明する
第8回 水の波(2) ー微小振幅波理論,位相速度,分散性 微小振幅波の基礎方程式,水の波の分散性について説明する
第9回 水の波(3) ー水粒子の軌道,波のエネルギー輸送、浅水変形 水の波に伴う水粒子の運動,波群の伝播、浅水変形について説明する
第10回 流体運動に関する基礎定理(1) ーエネルギー保存則(Bernoulliの定理)の導出 Bernoulliの定理の誘導,非定常流れに対するBernoulliの定理の説明する
第11回 流体運動に関する基礎定理(2) ーエネルギー保存則(Bernoulliの定理)の応用 単純形状容器へのBernoulliの定理の応用について説明する
第12回 流体運動に関する基礎定理(3) ー運動量保存則の導出 流体における運動量の流れ,流管・管路における運動量保存則の説明する
第13回 流体運動に関する基礎定理(4) ー運動量保存則の応用 運動量保存則の応用として,流れにより物体へ働く力を取り上げ説明する
第14回 保存則の開水路流れへの適用 ー水面形の変化と比エネルギー,常流と射流,限界流 比エネルギー,開水路流れにおける水面形状の性質について説明する
第15回 フローネット ー作図による流れの把握方法 流れのフローネットによる把握について、その原理の理解と方法を習得する

教科書

日野幹雄『明解水理学』丸善,ISBN-13: 978-4621027783

参考書、講義資料等

池田駿介『詳述 水理学』,技報堂出版,ISBN-13: 978-4765515993
木村竜治『改訂版 流れの科学 ―自然現象からのアプローチ―』,東海大学出版会,ISBN-13: 978-4486008835
流れの可視化学会編『流れのファンタジー、写真がとらえた流体の世界』,講談社,ISBN-13: 978-4061326293

成績評価の基準及び方法

「流れ場の記述法や流体運動の方程式系」、「流体運動を把握する上での基本的な概念と基礎原理」、および以上から説明される「水理学における基本的な現象」について、習得度と理解度を評価する。
随時行う課題演習(20%)に加え,期末試験(80%)により実際の評価を行う。

関連する科目

  • CVE.B202 : 水理学第二
  • CVE.B311 : 河川工学
  • CVE.B310 : 海岸・海洋工学
  • CVE.G310 : 水環境工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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