この講義では、エネルギーの釣り合いに基づく建築構造の耐震設計を扱う。エネルギー^野釣り合いに基づく耐震設計では、地震の地震外力をエネルギー入力として捉え、建物の抵抗をエネルギー吸収能力として捉える。
講義を通じて、以下を習得する。
(1)地震によるエネルギー入力を建物との関係でどのように表現するか。
(2)建物に投入されたエネルギーは、建物内でどの様に配分されるか。また、エネルギー(損傷)の配分を支配するパラメーターは何か。
(3) 建物のエネルギー吸収能力は、建物を構成する材料、部材の力学的特性や建物の形状とどの様な関係にあるか。
建築構造、耐震設計、耐震工学
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
研究紹介なども交えながら授業を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 耐震設計における問題 | 耐震設計における問題を確認する |
第2回 | 振動の基本 | 振動方程式の基本を理解する |
第3回 | 応答解析の基本 一自由度弾性系の応答解析 | 応答解析の基本を理解する |
第4回 | エネルギー入力の基本特性 | 地震によるエネルギー入力の基本特性を理解する |
第5回 | 弾塑性系へのエネルギー入力 | 非線形系の応答を理解する |
第6回 | 多自由度系の応答解析の基本 | 多自由度系の応答解析の基本を理解する |
第7回 | 多自由度系へのエネルギー入力 | 多自由度系へのエネルギー入力を理解する |
第8回 | 建物内の損傷分布の基本 | 地震により建物内に生じる損傷の分布の基本を理解する |
第9回 | 最適層せん断力係数分布 | 耐震設計に使われる最適層せん断力係数分布を理解する |
第10回 | Ds値 | 塑性変形能力に応じた設計耐力の低減係数であるDs値の原理を理解する。 |
第11回 | 多層骨組の耐震極限設計(1) | 耐震極限設計の構成式を理解する |
第12回 | 多層骨組の耐震極限設計(2) | 耐震極限設計の構成式を理解する |
第13回 | 最近の大地震での建物の被害 | 地震被害の例から被害の原因を理解する |
第14回 | 建物の振動台実験 | 実験で得られた知見を理解する |
第15回 | 鋼部材の繰り返し変形性能 | 鋼部材の繰り返し変形性能を理解する |
なし
プリントを配布する
レポートによる
建築構造学の基本を理解していること
yamada.s.ad[at]m.titech.ac.jp
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