従来の社会システムの境界を超えた問題、たとえば高齢者の生活の質の向上、大災害発生時における広域避難のような問題は学際的な知見の統合と起業家精神なくしては、問題に対する接近方法すらわからない。本講義ではこのような問題を解決する糸口になりそうなプロダクトのプロトタイプとビジネスモデル、そしてそのビジネスを実現するための資金調達の方法について学ぶ。授業の最終的なアウトプットは、プロダクトを使った実現可能なサービスの提案をグループワークとして行うこととする。取り上げる問題とプロダクトは年度ごとに担当教員が協議して決定する。
高齢者の生活の質の維持や災害時の広域避難などの複合的な問題に対し、工学的なデバイスによる解決を考える時、社会システム、人間の能力、デバイスの性能の間の相互関係に対する考慮が欠かせない。本講義では年ごとにテーマを設定し、工学的デバイスのプロトタイプを社会においてなんらかの問題を解決するサービスとするまでの過程を講義と演習を通じて学ぶ。これにより、問題を複眼的視点から判断できる俯瞰力と複雑な問題を容易化し、解決する能力を持ち、イノベーションを牽引できる人材養成を目指す。
やっかいで複雑な問題、社会システム・人間の能力、起業家精神、資金調達、イノベーション
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
その年のテーマに応じたサービスの理論、プロトタイプ、ビジネスモデル等がコースの冒頭で紹介され、学生はそのプロトタイプやアイデアを使ってどのようなサービスが可能かについてのビジネスプランを立てる。その後、ビジネスの立ち上げのためにどのような資金調達が可能かを投資家の目線で考え、自分たちのビジネスモデルを再構築してグループ発表を行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガイダンス 時価総額とは? | 教員の指定による |
第2回 | 個人発表 これから投資すべきと考えるビジネス領域 | |
第3回 | 個人発表:投資対象ベンチャー 資金調達できる事業計画の例 | |
第4回 | 投資委員会の作り方 | |
第5回 | 投資を呼べるビジネスプランをケアで考える | |
第6回 | VCの視線で自社のサービス提案を構築 発表 | |
第7回 | 事業計画+内部デザインの発表 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
コミュニケーションデザイン 西條美紀 くろしお出版
各回の授業において提出された課題(30%)、グループ発表(30%)、最終レポート(40%)により成績評価を行う。
特になし。