2019年度 大学院有機化学   Organic and Bioorganic Chemistry

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開講元
生命理工学コース
担当教員名
湯浅 英哉  三原 久和  清尾 康志  大窪 章寛  布施 新一郎  堤 浩 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(J221,S222)  金3-4(J221,S222)  
クラス
-
科目コード
LST.A402
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

【中間~高度レベル】生命現象を分子・原子レベルで理解するためには、有機化学の知識が必須である。いっぽうで、これまで有機化学を十分勉強してこなかった学生が、研究の途上ではじめて原子レベルでの理解が必要とされるようになる場面も想定される。本授業では、有機化学を始めて学ぶ学生からある程度知識がある学生までを対象に、有機化学の基礎から高度な応用までを広くカバーすることで、すべての学生に生命現象を分子・原子レベルで理解するための基礎を与える。

到達目標

最初の4回の講義で学部で学ぶ有機化学のうち、特に重要なトピックについて重点的に学習し、有機化学の基礎力をつける。中間段階では、官能基変換にトピックをしぼることにより、有機合成に必要な基礎力をつけるとともに、種々の反応の機構について学び、反応を分子・原子レベルで考えるための基礎力をつける。後半では、実際に天然物や医薬品などを合成する方法について学び、応用力をつけるとともに、分子・原子レベルで考える力を向上させる。

キーワード

有機反応機構、有機電子論、分子軌道論、官能基変換、逆合成、天然物合成、医薬品合成

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

5人の講師で分担して進める。各講義の冒頭10分で前回の概要を説明する。最後の10分では、各講義のまとめを概説する。各講師が講義に必要な資料を配布する。全ての講義が英語で行われる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 有機化合物の構造 高校と大学の有機化学の復習、8電子則
第2回 有機化合物の反応性 酸、塩基、分極率
第3回 官能基とその性質 電子吸引性、共鳴
第4回 有機反応機構 電子の移動を示す「矢」の描写
第5回 官能基変換1:脱離基導入 求核付加脱離反応
第6回 官能基変換2:求核置換反応 求核性、脱離能、溶媒効果
第7回 官能基変換3:付加反応、酸化還元 多重結合
第8回 天然物の合成 逆合成解析、C-C結合形成
第9回 医薬品の合成 コスト、毒性、生活性
第10回 核酸化学 リン酸、ヘテロ環化合物
第11回 保護基1:核酸合成におけるアルコールとアミンの保護基 エーテル、エステル、アミド
第12回 天然核酸と人工核酸の合成 DNA, RNA, アンチセンスオリゴヌクレオチド、アプタマー
第13回 カルボン酸類の化学 脱水縮合
第14回 保護基2:ペプチド合成におけるアミンとカルボン酸の保護基 直交性
第15回 生理活性ペプチドの合成 ホルモン、医薬品

教科書

なし

参考書、講義資料等

生命理工系のための大学院基礎講座―有機化学、湯浅英哉編、東京工業大学出版会(2011)
“ORGANIC CHEMISTRY AN INTERMEDIATE TEXT” second ed., Robert V. Hoffman, WILEY (2004).
Advanced Organic Chemistry, Fifth Edision, Part B: Reactions and Synthesis, F.A. Carey and R. J. Sundberg, Springer (2007). 

成績評価の基準及び方法

授業中に行われる小テスト(20%)。学力の査定は期末試験によって行う(80%)。

関連する科目

  • LST.A202 : 有機化学第一(アルカン,ハロアルカン)
  • LST.A207 : 有機化学第二(アルコール,アルケン)
  • LST.A212 : 有機化学第三(ベンゼン,ケトン)
  • LST.A217 : 有機化学第四(カルボニル化合物,アミン)
  • LST.A333 : 生物有機化学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

学部レベルの有機化学の知識

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

hyuasa[at]bio.titech.ac.jp

オフィスアワー

質問のあるものは、必ず講義終了後、教員に質問の申し込みをすること。

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