生物のもつ特異な形や柔軟な機能について機械工学的観点から解説する。本講義では,生物の合理的かつ巧妙な仕組みを紹介するだけでなく,一つのものの見方では収まらない生物の多様性と多義性についても言及する。
人工物とは異なる生物の特徴を理解し、生体現象のモデリングに取り組める力を習得する。
スケーリング、生体組織、リモデリング、生体システム、移動仕事率
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義の中で授業内容を確認する小テストを行う。また、講義に関係する宿題(レポート課題)を課す。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | スケーリングその1 骨の直径と長さ、動物の跳躍と走行、血管および樹木の分岐則 | スケーリングに関連する問題 |
第2回 | スケーリングその2 0.75乗則をめぐる学説(弾性体モデルとフラクタルモデル) | フラクタルに関する問題 |
第3回 | 長管骨の最適性に関する理論 | 骨の最適性に関する問題 |
第4回 | 生体組織の環境適応性 | リモデリングに関する問題 |
第5回 | 筋肉の特性 | 筋肉の効率に関する問題 |
第6回 | 動物の移動効率 | 移動仕事率に関する問題 |
第7回 | 個体数の増減 | カオスに関する問題 |
指定なし
講義資料は講義中に配布する。
出席点(小テスト含む)およびレポート課題の成績で算出する。
特に履修条件はないが,学部の工学基礎科目(材料力学,機械力学,流体力学,熱力学)の知識は講義を理解する上で必要である