2020年度 遺伝子工学   Genetic Engineering

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開講元
生命理工学系
担当教員名
小畠 英理  三重 正和  八波 利恵 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(H101)  金5-6(H101)  
クラス
-
科目コード
LST.A336
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(制限酵素,DNAリガーゼ,DNAポリメラーゼなど),クローニングベクター(プラスミドベクター,ファージベクターなど),宿主と遺伝子導入の方法(形質転換,形質導入),遺伝子クローニングの方法(ゲノムクローニング,cDNAクローニング,PCR,化学合成など),遺伝子の解析技術(ハイブリダイゼーション解析,ブロッティング解析,DNA塩基配列決定法など),遺伝子の発現と機能解析(遺伝子発現の効率化,ファージディスプレイ,転写開始点解析,RNAiなど)といった,遺伝子工学の基盤技術について述べる。また,遺伝子工学の応用技術(DNA鑑定,遺伝子診断・治療,メタゲノム,遺伝子組換え作物,クローン動物,幹細胞と再生医療など)について解説する。
本講義のねらいは2つある。まず,実際に研究を行う際に必要となる遺伝子工学の基礎知識を習得させる。また,遺伝子工学の応用技術を紹介し,最先端技術の息吹に触れさせると共に,遺伝子工学技術の人類への貢献を実感させる。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1)制限酵素,ベクター,宿主,遺伝子クローニング,DNA塩基配列決定法など,実際に研究を行う際に必要となる遺伝子工学の基盤技術を説明できる。
(2)遺伝子診断・治療,遺伝子組換え作物,クローン動物,幹細胞など,遺伝子工学の応用技術を説明できる。

キーワード

制限酵素,クローニングベクター,宿主,遺伝子クローニング,DNA塩基配列決定法,遺伝子診断・治療,遺伝子組換え作物,クローン動物,幹細胞

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

学生には授業前に教科書の対応部分を読んでおくことを求める。パワーポイント,板書,参考資料(ハンドアウト)等を活用した授業を行う。必要に応じて,授業中に小テスト・演習を行う。また,レポートを課すことがある。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(1):制限酵素,DNAリガーゼ 制限酵素の反応と分類,DNAリガーゼの反応を説明できる。
第2回 遺伝子工学に用いる核酸関連酵素(2):DNAポリメラーゼ,ほか DNAポリメラーゼ,その他の核酸関連酵素の反応を説明できる。
第3回 プラスミドベクターとその利用(1):プラスミドベクター,形質転換 プラスミドベクターの構成,形質転換を説明できる。
第4回 プラスミドベクターとその利用(2):プラスミドベクターの利用法,プラスミドの抽出 プラスミドベクターの利用法,プラスミドの抽出を説明できる。
第5回 DNA塩基配列の解析技術:DNA塩基配列決定法(マキサム&ギルバート法,サンガー法,蛍光式および次世代DNAシーケンサー) 中間試験と解説 DNA塩基配列決定法を説明できる。
第6回 遺伝子クローニングの方法:ゲノムクローニング,cDNAクローニング,PCR産物のクローニング ゲノムクローニング,cDNAクローニング,PCR産物のクローニングを説明できる。
第7回 ファージベクターとその利用:ファージの生活環,ファージベクター,形質導入,ファージベクターの利用法 ファージの生活環,ファージベクターの構成と利用法,形質導入を説明できる。
第8回 遺伝子の発現と機能解析(1):遺伝子発現の効率化,融合発現,ファージディスプレイ 遺伝子発現の効率化,融合発現,ファージディスプレイを説明できる。
第9回 遺伝子の発現と機能解析(2):転写開始点解析,DNA結合配列解析,RNA干渉 転写開始点解析,DNA結合配列解析,RNA干渉を説明できる。
第10回 遺伝子の解析技術(1):各種電気泳動,各種ハイブリダイゼーション解析(サザン解析,ノーザン解析,コロニーハイブリダイゼーション解析) 各種ハイブリダイゼーション解析を説明できる。
第11回 遺伝子の解析技術(2):発現タンパク質の解析(ウエスタンブロッティング,ELISA) 各種ブロッティング解析を説明できる。
第12回 遺伝子工学の応用技術(1):DNA鑑定,遺伝子診断・治療,メタゲノム DNA鑑定,遺伝子診断・治療,メタゲノムを説明できる。
第13回 遺伝子工学の応用技術(2):遺伝子組換え作物,クローン動物,幹細胞と再生医療,ほか 遺伝子組換え作物,クローン動物,幹細胞と再生医療を説明できる。
第14回 遺伝子工学の応用技術(3):再生医療、遺伝子組換え作物 期末試験 再生医療、遺伝子組換え作物を説明できる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

野島 博 『遺伝子工学 ー基礎から応用までー』 東京化学同人,ISBN 978-4-8079-0804-2

参考書、講義資料等

必要に応じ,授業の際に参考資料(ハンドアウト)を配付する。

成績評価の基準及び方法

遺伝子工学の基礎と応用に関する理解度を判定する。
成績は授業中の小テスト・演習・レポートの結果などにより評価する。

関連する科目

  • LST.A345 : 微生物学
  • LST.A352 : 細胞工学
  • LST.A364 : 酵素工学
  • LST.A363 : 環境生物工学
  • LST.A354 : 生命倫理・法規

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

生物化学第一(LST.A203),生物化学第二(LST.A218),分子生物学第一(LST.A208),分子生物学第二(LST.A213)を履修していること,または同等の知識があること。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

小畠英理 kobatake.e.aa[at]m.titech.ac.jp, 三重正和 mie.m.aa[at]m.titech.ac.jp, 八波利恵 ryatsuna[at]bio.titech.ac.jp    

オフィスアワー

小畠英理,三重正和, 八波利恵:電子メールで事前予約すること。

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