2018年度 光合成科学   Photosynthesis and photobiology

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開講元
生命理工学系
担当教員名
久堀 徹  田中 寛  増田 真二 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(H136)  金3-4(H136)  
クラス
-
科目コード
LST.A361
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2018年3月20日
講義資料更新日
2018年5月17日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 光合成に関する基礎知識を包括的に理解すること、またそれに関連した物理/化学/生物学的基礎知識の修得を目標とする。植物や藻類をはじめとした光合成生物の環境適応機構を理解し、その生物学的意義を考察する。光合成がどのように成立し、それが過去の地球に起こった環境変動に対してどのような役割を果たしたかについて学ぶ。
 具体的には、生体エネルギー変換の基礎、光合成生物の進化過程、光合成を行う細胞の構造と特徴、光合成の分子機構、光合成の調節、に関して概説する。この講義を通じて、光合成が全ての生物の活動を支える重要な反応であり続けてきたことを実感してほしい。

到達目標

地球上で最大のエネルギー変換反応である光合成に関する次の能力を習得する
1)光合成が生命活動の基礎を支えていることを説明できる
2)光合成の分子機構が説明できる
3)光合成の環境適応機構を説明できる
4)光合成の成り立ちに関して考察できる
5)人工光合成に関してコメントできる

キーワード

光合成科学、光科学、光工学、分光学、生物物理学、電子伝達、タンパク質複合体、生体エネルギー変換、人工光合成

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

授業は3名の担当教員によるオムニバス形式による講義形式で行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 光合成とは、光合成研究の歴史(久堀) 光合成研究に必要な測定技術・解析技術の進歩と光合成に関する知識の蓄積の歴史の理解
第2回 光合成を行う細胞の構造(田中) 植物細胞・葉緑体の特徴
第3回 光合成明反応1(久堀) 水の分解と電子伝達に関わる光合成タンパク質の機能
第4回 光合成明反応2(久堀) 二酸化炭素同化系に還元力を供給する光合成電子伝達系の理解
第5回 光合成を行う色素分子の種類(増田) クロロフィル・カロテノイド分子の種類
第6回 光合成を行う色素分子の特徴(増田) クロロフィル・カロテノイド分子の物理化学的特徴
第7回 光合成同化反応(田中) 二酸化炭素固定反応
第8回 窒素と光合成(田中) 窒素代謝に関連した制御機構
第9回 光合成の調節1(田中) 遺伝子発現を介した光合成の環境適応, 葉緑体構築・分化
第10回 光合成の調節2(久堀) 光合成の機能制御に重要なレドックス制御・葉緑体運動の理解
第11回 ATP合成(久堀) 葉緑体におけるATP合成
第12回 光合成の調節3(増田) 非光化学的消光・ステート遷移等
第13回 細菌型光合成(増田) 細菌型光合成の特徴
第14回 人工光合成(ゲストor増田) 人工光合成の原理と応用
第15回 地球と生命、光合成の共進化(増田) 地球と生物の共進化過程

教科書

特に無し

参考書、講義資料等

[参考書]佐藤公行 編集「光合成」朝倉書店
東京大学光合成教育研究会 編「光合成の科学」東京大学出版会

成績評価の基準及び方法

光合成に関する基礎知識および応用研究について,その理解度を評価

関連する科目

  • LST.A203 : 生物化学第一
  • LST.A218 : 生物化学第二
  • LST.A334 : 植物生理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし

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