2016年度 生命情報学   Bioinformatics(LST)

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
生命理工学系
担当教員名
黒川 顕  櫻井 実  山田 拓司  小寺 正明 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(H101)  金5-6(H101)  
クラス
-
科目コード
LST.A246
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

本講義では、生命科学と情報科学の融合により誕生したバイオインフォマティクス(生命情報学)の基礎を学習する。DNAやタンパク質の配列アラインメント、ホモロジー検索や多重配列アラインメントなどの手法を説明し、続いて配列モチーフや分子進化、系統推定を扱う。さらに塩基配列、タンパク質配列、代謝パスウェイ、タンパク質立体構造データなどを収録する様々な生命系データベースとその利用法を説明する。またタンパク質の立体構造と、その構造モチーフや構造比較、およびそれを用いた相互作用解析を説明する。
 バイオインフォマティクスはコンピュータを用いて生命現象をデータ解析する学術分野であり、分子生物学における主要な生体分子であるDNAとタンパク質をコンピュータ上で表現し取り扱う手法はその根幹である。生物学と情報科学の両方に通じた当分野の人材の必要性は近年ますます高まりを見せている。本講義でその基礎を身につけてほしい。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)配列アラインメントの原理を説明でき、ホモロジー検索が実行できる
2)多重配列アラインメントや配列モチーフの原理を説明できる
3)分子進化を理解し、系統樹からその意味を読み取ることができる
4)代表的な生命系データベースを知り基本的な操作ができる
5)タンパク質立体構造データを理解し、解析手法を説明できる

キーワード

生命情報学、データベース、配列解析、系統解析

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

授業では各回のトピックについて説明を行ない、必要に応じて課題を出し理解を深める。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イントロダクション バイオインフォマティクスの概要を理解する
第2回 配列アラインメント 配列アラインメントとは何か、その目的と原理を理解する。
第3回 配列アラインメントの確率・統計理論 アミノ酸の類似性スコア行列とその統計的評価について理解する。
第4回 ホモロジー検索 BLASTなどのホモロジー検索プログラムの原理を理解する。
第5回 多重配列アラインメント 様々な多重配列アラインメントの原理を理解する。
第6回 配列モチーフ 配列モチーフの表現と検索手法を理解する。
第7回 分子進化 分子進化の中立説と分子時計について理解する。
第8回 系統推定 進化系統樹を作成する基本的なアルゴリズムを理解する。
第9回 国際塩基配列データベース 代表的な塩基配列データベースを知り、使い方を理解する。
第10回 タンパク質配列データベース 代表的なタンパク質配列データベースを知り、使い方を理解する。
第11回 代謝パスウェイデータベース 代表的な代謝パスウェイデータベースを知り、使い方を理解する。
第12回 タンパク質立体構造データベース 代表的なタンパク質立体構造データベースを知り、使い方を理解する。
第13回 タンパク質立体構造と構造モチーフ タンパク質の機能と関連の深い構造モチーフを理解する。
第14回 タンパク質立体構造比較 タンパク質の構造重ね合わせと構造アラインメントの原理を理解する。
第15回 タンパク質立体構造と相互作用 タンパク質立体構造を用いた分子間相互作用解析の原理を理解する。

教科書

特になし。

参考書、講義資料等

日本バイオインフォマティクス学会(編)「バイオインフォマティクス入門」 ISBN-13: 978-4766422511
マウント デービッド W. (著)「バイオインフォマティクス ゲノム配列から機能解析へ 第2版」 ISBN-13: 978-4895924269

成績評価の基準及び方法

期末試験により評価する(100%)

関連する科目

  • LST.A241 : 生命統計学
  • LST.A351 : ゲノム情報学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

このページのトップへ