言語を記号の計算システムとして捉える考え方に基づき,コンピュータによって言語を扱うための基礎的な概念や技術について学ぶ.まず,言語処理研究の歴史や応用,言語学に代表される言語を扱う関連分野との関係を概観し.自然言語処理の位置付けについて学ぶ.与えられたテキストからそのテキストの意味内容を抽出する過程は,形態素解析,統語解析,意味解析,談話解析に分けて考えることができる.各解析過程は言語学でいう形態論,統語論,意味論,語用論に対応している.言語学の知見もふまえながら,各解析過程について基本的な概念と代表的手法を学ぶ.さらに言語処理研究の基礎データとなる種々の言語資源の構築や利用について学ぶ.最後にテキストを生成する言語生成の基礎的な概念と技術について学ぶ.
【到達目標】 自然言語処理の基礎的な概念,代表的な手法について理解し,それらを応用システムで活用するための基礎技術を習得することを目標とします.
【テーマ】 本講義では人工知能の一分野である自然言語処理について学びます.自然言語処理は人間が日常で使う日本語や英語などの言語をコンピュータで処理し,言語表現が表わす意味・意図を抽出したり,また,逆に言語表現を作り出す技術です.言語を研究対象とする学問の代表は言語学ですが,講義では言語学の知見がどのように自然言語処理に活かされるかについても学びます.
計算言語学,コーパス言語学,形態素解析,統語解析,意味解析,談話解析,言語資源,言語生成
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
教科書の指定された範囲を事前に予習しておいてください.毎回の講義では,まず指定した内容について小テストをおこないます.小テストの結果と指定した範囲の内容について議論します.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 言語処理の概要 | 講義で指定する. |
第2回 | コーパス処理 | |
第3回 | 機械学習 | |
第4回 | 言語モデル | |
第5回 | 形態論と埋め込み | |
第6回 | 品詞タグ付け | |
第7回 | 統語理論 | |
第8回 | 句構造解析 | |
第9回 | 依存解析 | |
第10回 | 意味論と述語論理 | |
第11回 | 語彙意味論 | |
第12回 | 談話解析 | |
第13回 | 対話 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
Jurafsky, D. & Martine, J. H.: Speech and Language Processing (3rd ed.), Prentice Hall (2022?). (https://web.stanford.edu/~jurafsky/slp3/)
Pierre M. Nugues, Language Processing with Perl and Prolog, 2nd ed. Springer (2014). (http://link.springer.com/content/pdf/10.1007%2F978-3-642-41464-0.pdf)
Allen, J.: Natural Language Processing 2nd ed., Benjamin (1994).
講義での議論への貢献 (10%)
小テスト (30%)
期末テスト (60%)
プログラミングができること.
特になし.