ソフトウエアの基礎理論と数理論理学には概念や手法に共通部分が多い。たとえば「プログラム」と「証明」とは本質的に同じものである,という見方ができる(カリー・ハワード同型対応)。またソフトウエア科学から生まれた論理体系も多い。本講義のねらいはそのようなソフトウエア基礎理論と数理論理学の共通部分を明らかにすることである。
はじめに標準的な論理として古典論理と直観主義論理の自然演繹,シークエント計算,ヒルベルト流体系を学ぶ。次いでラムダ計算の基本的な性質を学ぶ。最後にソフトウエア科学における様々な論理体系について学ぶ.
ソフトウエアの基礎理論における数理論理学的な概念や手法を身に付ける。
カリー・ハワード同型対応,ラムダ計算,古典論理,直観主義論理,自然演繹,シークエント計算
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
講義による。
数回のレポートを課す。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 導入。直観主義論理,古典論理。 | 授業時に指示する。 |
第2回 | 自然演繹(1)。構文。 | 授業時に指示する。 |
第3回 | 自然演繹(2)。証明の正規化。 | 授業時に指示する。 |
第4回 | シークエント計算(1)。構文。 | 授業時に指示する。 |
第5回 | シークエント計算(2)。カット除去。 | 授業時に指示する。 |
第6回 | ヒルベルト流体系。 | 授業時に指示する。 |
第7回 | クリプキモデル。 | 授業時に指示する。 |
第8回 | ラムダ計算(1)。構文,カリー・ハワード同型対応。 | 授業時に指示する。 |
第9回 | ラムダ計算(2)。チャーチ・ロッサーの定理。 | 授業時に指示する。 |
第10回 | ラムダ計算(3)。型推論。 | 授業時に指示する。 |
第11回 | ラムダ計算(4)。強正規化定理。 | 授業時に指示する。 |
第12回 | コンビネータ論理。 | 授業時に指示する。 |
第13回 | 様々な体系(1)。線型論理,様相論理など。 | 授業時に指示する。 |
第14回 | 様々な体系(2)。高階論理,多相型体系など。 | 授業時に指示する。 |
第15回 | まとめと補足。 | 授業時に指示する。 |
未定。
J.-Y.Girard et.al.: Proofs and Types (Cambridge Univ.P.). D. van Dalen: Logic and Structure (Springer).
Hindley J.R. & Seldin J.P. : Introduction to Combinators and lambda-calculus (Cambridge Univ. P.).
萩谷昌己,西崎真也:論理と計算のしくみ(岩波書店).
期末試験(60%), レポート(40%)
MCS.T404「計算論理学」を履修済の学生は履修不可。