連続的に変化する非線形現象の数理構造を理解する為に,それをモデル化した微分方程式系が利用される.本講義では,微分方程式系の解析手法を紹介する.全体を前半と後半に二分し,前半では解の存在定理などの基礎的な一般論を,後半では解の時間大域挙動を調べるためのより進んだ手法を解説する.
【テーマ】 本講義では,非線形現象の数理構造を解析するために必要な基礎概念および手法について講義する.常微分方程式系を対象とし,解の存在を証明したのち,各論として安定性解析,分岐理論,極限周期軌道について講じる.
【到達目標】 本講義を履修することにより,非線形現象を数学的に解析する一般的な手法を習得し,それらを具体的な問題に応用できるようになることを目標とする.
常微分方程式
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
常微分方程式の基本的な事項を講義する.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 局所解の存在 | 講義の内容を理解する. |
第2回 | 局所解の一意性 | 講義の内容を理解する. |
第3回 | 解のパラメータに関する連続性と可微分性 | 講義の内容を理解する. |
第4回 | 大域解の存在 | 講義の内容を理解する. |
第5回 | 自励系の線形近似 | 講義の内容を理解する. |
第6回 | 平衡点の安定性、不安定性 | 講義の内容を理解する. |
第7回 | 線形化による安定性解析 | 講義の内容を理解する. |
第8回 | Lyapunovの方法 | 講義の内容を理解する. |
第9回 | Lyapunovの方法による安定性解析 | 講義の内容を理解する. |
第10回 | 安定多様体、不安定多様体および中心多様体 | 講義の内容を理解する. |
第11回 | 中心多様体定理 | 講義の内容を理解する. |
第12回 | 中心多様体定理による安定性解析 | 講義の内容を理解する. |
第13回 | 分岐理論の基礎 | 講義の内容を理解する. |
第14回 | 極限周期軌道 | 講義の内容を理解する. |
第15回 | ポアンカレ・ベンディクソンの定理 | 講義の内容を理解する. |
特になし.
特になし.
レポートを課し,理解度を評価する.
特になし.