人工知能システムは様々な要素技術を用いて構築されます。本講義では,まず簡単な問題について,その定式化とそれに基づき探索する方法を学びます。次に,知識を明示的に表現し,その表現をもとに推論をする方法を学び,さらに効率的に推論するための計画作成の方法を習得します。最後に,コンピュータに知識を自動獲得させるための機械学習の手法を学びます。
【到達目標】 情報社会において人間の知的生産作業を補助する人工知能システムの必要性を理解し,その構築の際に基本となる要素技術を身に付けることを到達目標とします。特に人間の知的生産作業のプロセスを表現する方法,その表現を用いて推論する方法を習得することを目標とします。
【テーマ】 本講義では,人工知能システムを構築する上で必要な,探索,知識表現,推論,計画作成,機械学習の各々の分野における基本的な考え方を理解し,それを実世界に応用するために必要な基礎を築くことを目的とします。
状態空間表現, グラフサーチ, 発見的探索,A*探索, ゲーム, ミニマックス法,α-β 手続, 意味ネットワーク,フレーム表現, プロダクションシステム, 導出原理, 前向き推論, 後向き推論,デフォルト推論, 確率的推論, ベイジアンネットワーク, GPS, 階層的プランニング, 半順序プランニング,即応プランニング, 線形識別器, ニューラルネットワーク, 決定木
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
1) 毎回の講義の最初に、前回の復習をします。
2) 講義の最後に選択課題を出します。
3) 毎回の授業で出席をとります。
4) 授業の前に、授業計画に記載されている内容について、予習しておくことが望まれます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 人工知能入門 | 講義で指定する。 |
第2回 | 探索1:問題の表現とグラフ探索 | 講義で指定する。 |
第3回 | 探索2:発見的探索,A*探索 | 講義で指定する。 |
第4回 | 探索3:ゲーム(ミニマックス法,α-β 手続) | 講義で指定する。 |
第5回 | 知識表現1:意味ネットワーク,フレーム表現 | 講義で指定する。 |
第6回 | 知識表現2:プロダクションシステム | 講義で指定する。 |
第7回 | 推論1:導出原理に基づく推論 | 講義で指定する。 |
第8回 | 推論2:前向き推論と後向き推論,デフォルト推論 | 講義で指定する。 |
第9回 | 推論3:確率的推論(ベイジアンネットワーク) | 講義で指定する。 |
第10回 | 計画作成1:GPS, 階層的プランニング | 講義で指定する。 |
第11回 | 計画作成2:半順序プランニング,即応プランニング | 講義で指定する。 |
第12回 | 機械学習1:線形識別器 | 講義で指定する。 |
第13回 | 機械学習2:ニューラルネットワーク | 講義で指定する。 |
第14回 | 機械学習3:決定木,その他 | 講義で指定する。 |
第15回 | 今後の展望 | 講義で指定する。 |
特になし
太原育夫著 『人工知能の基礎知識』 近代科学社,新田克己著 『人工知能概論』 培風館
毎回のレポート課題(20%),及び,期末試験(80%)により評価する
「CSC.T261 : 情報論理」と「CSC.T242 : 確率論・統計学」を履修済みであることが望ましい。
特になし