2020年度 数理・計算科学特論A   Topics on Mathematical and Computing Science A

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開講元
数理・計算科学コース
担当教員名
小林 毅  小山 真紀  大風 翼 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
-
クラス
-
科目コード
MCS.T414
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
3-4Q
シラバス更新日
2020年4月7日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

(日程は追ってお知らせします.)

本講義は3人の講師からなるオムニバス形式である.
数学を身につけることで何ができるようになるのか, また, それを活用することで社会のしくみや文化がどう変わりうるのかを考える.

DAY1 DAY2:
小林毅(奈良女子大学理学部)「Society5.0と数学」
この講義では人類史に関する歴史学者ユバル・ノア・ハラリの一連の書籍の視点を軸にSociety5.0において数学が果たすべき役割について考察する. そのために人類学や脳科学の観点も視野に入れて数学とは何かそして数学とはいかにあるべきか, と言う問いについて 考える.

DAY3 DAY4:
大風翼(東京工業大学環境・社会理工学院)「ナビエ・ストークス方程式による流れの記述と建築・都市の風」
流体の運動方程式として知られるナビエ・ストークス方程式は, 2階非線型偏微分方程式で, 時間依存のカオス的振る舞いをする. 一般解の存在は知られていないものの, 方程式を離散化し数値解析により流れを予測する. 数値流体力学は現象の理解と応用に貢献している. 我々が生活する上で欠かせない空気も流体であり, そよ風が心地よく感じるのも台風が大きな被害をもたらすのもすべて空気の流動「風」が関わっている. 本講義では, 流体力学の歴史を概説するとともに, ナビエ・ストークス方程式を構成する移流項・拡散項のふるまいを理解する. 続いて数値流体解析と風工学のかかわりや乱流のモデル化を概説し, 建築・都市空間での風に関わる諸問題に応用される例について理解を深める.

DAY5 DAY6:
小山真紀(岐阜大学流域圏科学研究センター)「新キャンパス構想ワークショップ -数理・ 計算科学系 ver.-」
社会現象や意思決定などの理解や分析には, 数理モデルや数学的手法が活用されている. 昨今ではビッグデータやAIの活用などが良い例であり, Evidence basedな政策決定にも数学的手法の活用が期待されている. ここでは, 情報理工学院のキャンパス移転を例として, 数学的な手法を活用した地域社会との連携や, 数学研究・教育の新しいあり方に関する実践的な提案までを行うことで, 数学と社会とのつながり, 数学によるより良い社会への貢献のあり方について考察する.

到達目標

数学を身につけることで何ができるようになるのか, また, それを活用することで社会のしくみや文化がどう変わりうるのか考える.

キーワード

サピエンス全史, Society 5.0, 人工知能, 数理論理学, 脳科学, 数値流体力学, 風工学, 都市環境工学, 社会課題, 学際研究, ワークショップ

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力

授業の進め方

本講義は3人の講師からなるオムニバス形式である.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 講義全体のイントロダクション 講義の内容を理解する.
第2回 第2回〜5回は小林毅氏による講義 1. Society5.0と数学 a. 認知革命・科学革命 b. 拡張知能とSociety5.0 講義の内容を理解する.
第3回 2. 数学をする遺伝子 a. 数学をする能力と言語 b. シンボルの中に生きる 講義の内容を理解する.
第4回 3. 数学の論理と認知・脳科学, AIと数学 a. 脳科学の話題から b. 利己的な遺伝子とミーム c. 数学の持つ多層構造(数字・シンボル・メタシンボル) 講義の内容を理解する.
第5回 4. 人間中心 AI(Beneficial AI)と数学 a. 数学の身体性 b. 荒川修作と死なない子供 講義の内容を理解する.
第6回 第6回〜9回は大風翼氏による講義 1. 流体力学の歴史 a. ギリシャ神話, 風神・雷神, ダヴィンチ etc b. ナビエ・ストークス方程式の定式化 講義の内容を理解する.
第7回 2. 移流・拡散方程式の離散化と数値解析 a. 微分方程式の離散化 b. 離散化誤差のふるまい c. エクセルによる移流・拡散方程式の数値実験 講義の内容を理解する.
第8回 3. 数値流体力学と乱流のモデル化 a. ナビエ・ストークス方程式の平均化 b. 乱流のモデル化 講義の内容を理解する.
第9回 4. 建築・都市空間での人間の活動と風環境 a. ビル風 b. ヒートアイランド現象 c. 気象予測etc 講義の内容を理解する.
第10回 第9回までのフィードバックと第11回からのワークショップへの準備 講義の内容を理解する.
第11回 第11回〜14回は小山真紀氏によるワークショップ 1. 先行事例の紹介. 講義の内容を理解する.
第12回 2. 新キャンパス構想ワークショップ. 以下いくつかのテーマ案 (検討中) a. 数理・計算科学における大学院教育とリカレント教育 b. 数理・計算科学を用いた企業との連携 c. 数理・計算科学を用いた地域社会への貢献, 社会課題の解決方法の提案 d. 数理・計算科学系からの文化発信 e. 数理・計算科学系のための偶発的な対話を促す空間づくり etc 講義の内容を理解する.
第13回 3. ワークショップ続き 講義の内容を理解する.
第14回 4. 発表と共有, フィードバック 講義の内容を理解する.

教科書

無し.

参考書、講義資料等

講義中に配布予定.

成績評価の基準及び方法

レポート.

関連する科目

  • MCS.T313 : 数理論理学
  • MCS.T333 : 情報理論
  • MCS.T203 : 応用線形代数
  • MCS.T223 : 数理統計学
  • MCS.T302 : 数理最適化
  • MCS.T315 : モデリングの数理
  • MCS.T321 : 数値解析学
  • MCS.T332 : データ解析

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし.

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